シュヴァルグラン、世界ランク首位に挑む 各路線の代表馬集結―英国際S展望

JRA-VAN

流れを支配するクリスタルオーシャン

プリンスオブウェールズSを制したクリスタルオーシャン(右)、ここも主役だ 【Photo by Getty Images】

 英インターナショナルステークスは中・長距離の本格派とマイラー、さらに3歳馬と古馬の点と線が交わる要衝。今年も現役最強クラスのクリスタルオーシャンを筆頭に、古馬と3歳の各路線を代表する強豪が集結して見どころは尽きない。

 流れを支配するのは世界ランク首位で先行力があるクリスタルオーシャンだろう。実績からも勝利に最も近い存在であることは間違いない。ただし、今回は初対戦の3歳馬やマイルのG1ホースなど、これまでとはひと味違う相手関係になる。

 クリスタルオーシャンはインターナショナルSと同じ中距離のプリンスオブウェールズステークスを快勝したが、当日は2400mのG1レースに実績のある本格派が上位を占めた。道悪でスピードを問われず、スタミナを要したことが味方したようだ。直線が約1000mと長く平坦なコースに変わる今回は、マイラータイプのスピードと瞬発力を封じ切れるかが鍵。とりわけ、プリンスオブウェールズSで対戦していない3歳馬は気になる存在だろう。

カギ握る3歳トップマイラー2頭

 サーカスマキシマスとキングオブコメディは3歳マイル路線の頂上決戦であるセントジェームズパレスステークスでワンツー。サーカスマキシマスは次走のサセックスステークスで古馬を抑え2着(1着は3歳馬トゥーダーンホット)、すでに世代の壁を乗り越えている。また、キングオブコメディはJ.ゴスデン調教師が中距離の適性を高く評価しており、セントジェームズパレスSも脚を余したような形の惜敗だった。現地ブックメーカーの前売り評価も高く、絶好調のL.デットーリ騎手とのコンビが実に不気味だ。

 3歳馬ではサーカスマキシマスと同厩の英ダービー馬アンソニーヴァンダイクと同3着ジャパンも登録してきたが、アンソニーヴァンダイクは前走のキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスで大敗。A.オブライエン調教師は道悪を敗因に挙げているものの、最終コーナーを待たずに失速した内容は物足りない。一方ジャパンは英ダービー後に、G2キングエドワード7世ステークス、G1パリ大賞と重賞を連勝。パリ大賞の走破時計も優秀でスピードを証明している。

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