Jリーグを彩った名助っ人たち・総集編
ピッチ内外でレジェンドが残した記憶

 1993年にJリーグがスタートして27年目に突入している。これまで数多くの“助っ人”とも呼ばれる外国人選手が在籍し、リーグを彩ってきた。スポーツナビ上で実施した「あなたが選ぶ! Jリーグを彩った名助っ人」アンケートでも、やはり各クラブの上位にはクラブの“レジェンド”として歴史に名を刻んだ選手が並ぶ。


 各クラブの伝統やカラーがあり、草創期の選手が上位を占めるクラブ、ここ数年に活躍した選手が人気のクラブ、黄金期のサイクルに活躍した助っ人が支持されているクラブなどさまざまだが、ファン・サポーターの一人一人の記憶に誰かしら思い入れ深い“名助っ人”が刻まれているのは確かだろう。

全体1位はあのレジェンド

全クラブ通じての最多得票は“ピクシー”ことストイコビッチ
全クラブ通じての最多得票は“ピクシー”ことストイコビッチ【(C)J.LEAGUE】

 リーグ全体で1位の得票数を獲得したのが“ピクシー”こと名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ。最大3選手まで投票できるシステムのなか、名古屋に回答したユーザーのうち、なんと87.58%がピクシーに1票を入れた。Jリーグ2年目の94年、働き盛りの28歳の時にフランスのマルセイユから移籍してきたストイコビッチは7年間(8シーズン)プレーして天皇杯2回の優勝に貢献。年間ベストイレブンに3回選出され、95年にはMVPに輝いている。


 また名古屋に在籍中にセルビア代表として98年のフランスW杯に出場してベスト16、続く2000年の欧州選手権でベスト8に進出するなど、国際的な活躍も目立った。そして01年に現役を引退。7年間で彼が見せたプレーは伝説になっている。また監督としても08年から13年まで名古屋を6年間を率いて、10年には悲願のリーグ制覇を成し遂げている。名古屋にとってもJリーグにとっても歴代最強の“助っ人”の一人であることは間違いない。

レジェンドに割って入った優勝メンバー

“神様”ジーコが残したものの大きさは、鹿島が獲得してきたタイトル数が物語る
“神様”ジーコが残したものの大きさは、鹿島が獲得してきたタイトル数が物語る【(C)J.LEAGUE】

 Jリーグの“オリジナル10”と呼ばれるスタートから参加しているクラブは草創期に活躍し、成長に貢献した選手の記憶が強いようだ。これまで主要タイトル「20冠」を獲得してきた鹿島アントラーズは“神様”ジーコを筆頭に、レオナルド、アルシンド、ビスマルク、ジョルジーニョといった90年代のレジェンドが並ぶ。その中で07年から10年にかけて活躍したマルキーニョスが3位に入っているのは、リーグ3連覇(07〜09年)に大きく貢献した功績だろう。

 同じ“オリジナル10”でも浦和レッズは初のリーグ制覇を経験した06年、初のACL優勝を果たした07年に中心選手として在籍した元ドイツ代表のMFロブソン・ポンテ、元ブラジル代表のFWワシントンが1位、2位を占めた。3位に入ったエメルソンはプレーの印象もさることながら、浦和が成長していく過程で忘れることのできない存在だろう。清水エスパルスも草創期を支えたGKシジマールを筆頭に90年代の選手が目立つが、昨年から在籍するドウグラスが2位というのはそれだけの活躍と存在感があるためだろう。

サイドバックながら抜群の存在感を誇ったドゥトラ
サイドバックながら抜群の存在感を誇ったドゥトラ【(C)J.LEAGUE】

 横浜F・マリノスは95年と03、04年にJリーグを制覇しており、2つの時代に中心を担った選手が上位を分け合っている。1位のドゥトラは01年から06年、12年から14年という2つのサイクルで計8シーズン在籍し、2度の優勝に大きく貢献。左サイドバックというポジションにありながら存在感も絶大だった。2位のディアスも順当だが、鹿島でも上位のマルキーニョスがここでも3位にランクインしているのは特筆に値する。一方で今年加入した“クリリン”ことマルコス・ジュニオールが4位に入ったのはそれだけ印象的な活躍を見せていることに加え、若いファン・サポーターの増加も反映している。

 ガンバ大阪は05年と14年にリーグ優勝、08年にACLを制した一方でJ2降格も経験するなど、“オリジナル10”の中でも黄金期と低迷期のサイクルが激しいクラブで、ランキングもそうした傾向を反映している。しかしながら、1位の元カメルーン代表のパトリック・エムボマは1シーズン半足らずしか在籍していない。それでも97年に28試合で25得点したインパクトは大きく、パトリック、アラウージョといったリーグ制覇に大きく貢献したレジェンドを上回る結果となった。

 サンフレッチェ広島も長い歴史の中で多士済々(たしせいせい)の助っ人が活躍してきたが、09年から9年間にわたって在籍し、3度のリーグ優勝などを支えたミキッチは特別な存在であるようだ。

河治良幸

東京都出身。セガ『WCCF』の開発に携わり、手がけた選手カード は4500枚を超える。創刊にも関わったサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で現在は日本代表を担当。チーム戦術やプレー分析を得意と しており、その対象は海外サッカーから日本の育成年代まで幅広い。著書に『サッカーの見方が180度変わるデータ進化論』など。

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