連載:【野球小説】栄冠は監督にも輝いてほしい

【野球小説】栄冠は監督にも輝いてほしい 第2回 敵は「内」にあり?

谷上史朗
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 高校野球のリアルな現場を描く連載小説。栄冠は監督にも輝くのか!?

写真はイメージです。本文とは関係ありません 【写真:アフロ】

 思いもよらぬ展開により、大学卒業と同時に大阪の私学、大阪天栄で監督生活をスタートさせることになった佐伯大輔。理事長から暗に課せられた「3年で甲子園」のノルマは低迷続きのチーム状況や“ここ”が大阪であることを思えば現実的には思えない。

 しかし、理事長をある程度納得させる結果を残さなければ3年を待たずして居場所がなくなる可能性も十分だろう。野球の成績が悪いからといって教員をクビになることはないが、野球の指導ができないのなら慣れない地で教員を続ける意味もない。そうならないためにもやはり結果。チーム力を上げるしかない。だが、一体となり鍛えていく前段階で乗り越えなければならない壁があった。
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著者プロフィール

1969年生まれ、大阪府出身。高校時代を長崎で過ごした元球児。イベント会社勤務を経て30歳でライターに。『野球太郎』『ホームラン』(以上、廣済堂出版)「web Sportiva」(集英社)などに寄稿。著書に『マー君と7つの白球物語』(ぱる出版)、『崖っぷちからの甲子園—大阪偕成高の熱血ボスと個性派球児の格闘の日々』(ベースボールマガジン社)『一徹 智辯和歌山 高嶋仁 甲子園最多勝監督の葛藤と決断』(インプレス)。共著に『異能の球人』(日刊スポーツ出版社)ほか多数。

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