世界最強馬に挑む日本馬シュヴァルグラン Kジョージで期待高まる打倒エネイブル

JRA-VAN

今年は考え得る最高のメンバーが集った

世界最高峰の強豪馬に挑むシュヴァルグラン、金星を挙げることはできるか 【Photo by Getty Images】

 日本調教馬として7年ぶりにシュヴァルグランが参戦することになった今年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスは、現状として考え得る最高のメンバーが集った。一昨年の優勝馬で凱旋門賞連覇中のエネイブルをはじめ、昨年の2着馬で現在は世界ランキング首位のクリスタルオーシャン、そして6月に英ダービーを制した3歳馬の雄アンソニーヴァンダイクなど、世界一決定戦と呼んで差し支えない顔触れ。これらの強豪を相手にシュヴァルグランが金星を挙げられるか、という点が大きな見どころだ。

 注目の大一番で主役を張るのはエネイブルというのが衆目の一致するところだが、優勝候補に挙がる各馬の配置が絶妙だ。エネイブルは英国を代表するJ.ゴスデン調教師の管理馬でスーパースターのL.デットーリ騎手とコンビ。対抗格のクリスタルオーシャンもポエッツワードとともに昨年ワンツーを決めた名伯楽M.スタウト調教師が育て上げ、鞍上には凱旋門賞でエネイブルを追い詰めたシーオブクラスの主戦J.ドイル騎手を迎える。また、世代交代を狙うアンソニーヴァンダイクは、欧州競馬界をけん引するA.オブライエン調教師がR.ムーア騎手を迎えて強力タッグを組むことになるだろう。

エネイブル&デットーリの最強コンビ万全

2017年の覇者でもあるエネイブル、2度目Vへ臨戦態勢も万全だ 【Photo by Press Association】

 エネイブルは一昨年の優勝実績に加え、凱旋門賞を連覇するなどG1レース8勝を含む10連勝中と実績で群を抜く。前走のエクリプスステークスで今季初戦を勝利し、今回は叩き2戦目と臨戦過程も申し分ない。デットーリ騎手がクリスタルオーシャンの前走で手綱を取り、脚をはかれたことも有利に働きそうだ。

 クリスタルオーシャンはエネイブルと同様に好位差しが勝ちパターンだが、昨年のセプテンバーステークスで対戦した際は、エネイブルに突き放され3馬身半差で敗れている。デットーリ騎手が双方の力量を知る一方、今回のドイル騎手はクリスタルオーシャンに初騎乗。主導権を握るのはエネイブルとデットーリ騎手のコンビか。

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