離脱中の守護神、エースに打線の柱…データで導くパ・リーグ後半戦キーマン
楽天(4位):エース則本昂大がチームに活力与える
【データ提供:データスタジアム】
このような状況の中、後半戦のカギを握る存在はこの男をおいて他にないだろう。チームが復帰を待ち望んでいたエース、そして連敗を止めた7月9日に先発を務めた則本昂大だ。
オールスター前に復帰した楽天・則本。CS出場権確保のためにも、その右腕で活力を与えたい 【写真は共同】
ストレートの平均球速149.1キロと、復帰戦では手術の影響を全く感じさせなかった則本。5年連続で最多奪三振に輝いた剛腕がチームに活力を与えてくれるに違いない。
ロッテ(5位):角中勝也の打順に注目
【データ提供:データスタジアム】
日本ハムで活躍してきたレアード加入の影響はもちろん大きいが、特筆に価するのは長年チームをけん引してきた鈴木大地や荻野貴司の飛躍的な長打力向上と考えられる。この打線に上積みを見込むとするならば、それを期待していいのは7月5日から1軍に戻ってきた角中勝也だろう。
今季の角中は、春先から好調の打線とは対照的に不振が続いていたものの、故障からの復帰後は6試合で打率.333、出塁率.458と持ち味を存分に発揮している。長打力のある打者がそろってきただけに、調子を上げてきた角中をどの打順で起用し、好機をつくらせるかも大きなポイントとなりそうだ。
オリックス(6位):新境地開拓のディクソンを軸に守り勝つ
【データ提供:データスタジアム】
とはいえ、交流戦を貯金5で終えたこともあり、3位の西武とは3.5ゲーム差。後半戦次第では5年ぶりのクライマックスシリーズ出場を狙える位置にいる。このオリックスで後半戦のキーマンに挙げたい選手がディクソンだ。
最下位のオリックスだが、まだまだAクラスは射程圏内。現在抑えを務めるディクソンは新境地を開拓中だ 【写真は共同】
松井佑介やモヤらをトレードで獲得したものの、慢性的な得点力不足がすぐに解消されるとは考えづらく、今後もオリックスは僅差を守り勝つ野球を重ねていくことが肝要。この勝ち方には、新境地を開いた“ベテラン”助っ人の活躍が欠かせないはずだ。
(文:データスタジアム株式会社 野球アナリスト 小林展久)