連載:ライバルが語るイチローの抑え方

松坂大輔が考える「イチローの抑え方」 悩んだ4球目、その勝負球は?

前田恵
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数々の名勝負を繰り広げてきた松坂とイチロー。再戦は実現できなかったが、改めて松坂がどうイチローに対するか、聞いてみた 【写真は共同】

 年々、バッティングを進化させていくイチロー。そのイチローに対しては、常に「ヒットを1本も打たせたくないと思っていた」という松坂大輔。イチローの初対戦は、1999年5月16日(西武ドーム)。4打席3打数0安打3三振1四球。松坂は完璧にイチローを封じ、「自信が確信に変わった」という平成の名言を残した。

 それから2人は、数多くの名勝負を繰り広げ、イチローを打ち取るために、どの球種を増やし、どのボールをどう使えばいいのか。日本時代、アメリカ時代を通じて考え続けた。

「いつかイチローさんに追いつき、追い越したい」

 NPBに復帰してから、またイチローと対戦できる日を思いながら、日々のトレーニングに励んでいた松坂。しかし、イチローが引退し、その再戦の夢はかなわなくなった。

 もし、もう一度対戦できるとしたら…。

 かつての自分でなく、「今の松坂大輔」で、「もしイチローさんと勝負するなら」との前提で、配球を語ってもらった。

<松坂大輔vs.イチロー 通算対戦成績>
・NPB時代
34打数8安打 打率.235 1HR 4打点 4三振

・MLB時代
27打数7安打 打率.259 0HR 3打点 4三振

見逃し三振は無理だろうなあ…

抑えた打席も、打たれた打席も、イチローが引退したいまはいい思い出。笑顔で当時の心境を語ってくれた 【スリーライト】

――ではもう一度、イチローさんと対戦できるとしたら、どう攻めますか?
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著者プロフィール

1963年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学在学中の85、86年、川崎球場でグラウンドガールを務める。卒業後、ベースボール・マガジン社で野球誌編集記者。91年シーズン限りで退社し、フリーライターに。野球、サッカーなど各種スポーツのほか、旅行、教育、犬関係も執筆。著書に『母たちのプロ野球』(中央公論新社)、『野球酒場』(ベースボール・マガジン社)ほか。編集協力に野村克也著『野村克也からの手紙』(ベースボール・マガジン社)ほか。豪州プロ野球リーグABLの取材歴は20年を超え、昨季よりABL公認でABL Japan公式サイト(http://abl-japan.com)を運営中。

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