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「ボールを上からたたけ!」はもう古い!?
新しいスイング理論に迫る

 トラックマンやスタットキャスト(Statcast)に代表されるトラッキングシステムの導入により、野球界には「革命」が起こっています。見えなかったものが見えるようになり、野球の「真実」が、徐々に解き明かされ始めています。


 連載「それってホント? 野球の定説を検証」では、「あのときの僕」が信じていた野球の定説をデータやスポーツ科学を使って検証。観る人・プレーする人・支える人すべてに、野球の真実・野球の新たな面白さをお届けします。


 第1回は「新しいスイング理論」について。

OPSから見るフライボールの効果

アッパー気味のスイングで長打を連発するソフトバンク・柳田
アッパー気味のスイングで長打を連発するソフトバンク・柳田【写真は共同】

「ボールを上からたたけ!」。多くの選手がこの指導を受けたことがあるだろう。しかし近い将来、この指導が変わるかもしれない。


 メジャーリーグではStatcastの出現により、打球速度や打球角度といったことを、データで評価できるようになった。

 データを分析していく中で、まず最初に分かったのは、フライ打球は「長打率」において非常に効果的ということ。表1を見ると、ゴロ打球に対しフライ打球は長打率が非常に高い。そして長打率が上がると、セイバーメトリクスの指標であるOPS(出塁率+長打率)も高い成績となっている。

【Baseball Geeks】

 続けてメジャー過去10年のデータを分析すると、実はOPSは打率よりも得点との相関が高い事が明らかとなった。つまり、フライ打球は長打率やOPSを向上させ、ひいては得点の向上に大きく寄与すると言えるのだ。

【Baseball Geeks】
【Baseball Geeks】

 また、打球そのものを分析できるようになったことで、最適な打球角度も浮かび上がってきた。表2を見ると、最も高い長打率を記録しているのは、打球角度が20度台のときであった。このようにStatcastによって、最適な打球角度を客観的な数値として、目標に設定できるようになった。

【Baseball Geeks】

「フライ打球の有効性」、そして「どんな打球を放てばいいか」が明らかになってきたことで、メジャーリーグではいわゆる「フライボール革命」に拍車がかかった。実際に、2017年にはMLB歴代最多の本塁打数(6105本)を記録することとなった。

Baseball Geeks
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株式会社ネクストベースが運営する最先端の野球データ分析サイト。「ボールがノビるって何?」「フライボール革命って日本人には不可能?」など、野球の定説や常識をトラッキングデータとスポーツ科学の視点で分析・検証していきます。 "野球をもっと面白くしたい" "野球の真実を伝えたい"。これがベースボールギークスの思いです。 書籍『新時代の野球データ論 フライボール革命のメカニズム』(カンゼン)が7/16より絶賛発売中。

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