箱根ランナーのシューズの秘密に迫る

酒井政人
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選手のパフォーマンスにも影響するシューズ。箱根駅伝では、メーカーによる“足元の戦い”もし烈を極めている 【写真は共同】

 2018年1月3日。三本ラインを輝かせた青山学院大が復路を独走して、箱根駅伝の“4連覇”を達成した。出場した20校(学連選抜を除く)の中で、アディダスのユニフォームを着ていたのは青学の1校のみ。平均視聴率25%を超える大人気番組で青学の選手たちがテレビ画面をジャックした。彼らが着用するユニフォームやジャージの右胸には三本線で三角形をかたどったブランドロゴが光る。それはアディダスにとって絶好のブランドPRとなったはずだ。スポーツメーカーの戦いでは、アディダスが“完勝”したと言っていいだろう。しかし、その視線を足元に落としていくと、別の“王者”が存在した。

 自身も箱根を走った経験があり、ランニングシューズ事情にも詳しいスポーツライターが、学生ランナーのシューズの秘密に迫る。

異変が起きた前回の箱根駅伝

 正月の風物詩となった箱根駅伝。約12時間のライブ中継に多くの視聴者が釘付けとなる。現地観戦も大人気で、2日間で100万人以上もの観衆が沿道を埋め尽くすほど。テレビ映像では分かりにくいかもしれないが、近年は彼らが履くシューズにも熱視線が注がれている。

 箱根駅伝出場クラスの大学は、スポーツメーカーと「ユニフォーム契約」を結んでいるが、原則シューズは含まれない。マッチングの問題もあり、選手自身がどんなシューズを履くのか決めることになる。では、箱根駅伝ランナーに最も支持されているのはどのブランドなのか。
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著者プロフィール

1977年愛知県生まれ。東農大1年時に箱根駅伝10区に出場。陸上競技・ランニングを中心に取材。現在は、『月刊陸上競技』やビジネス媒体など様々なメディアで執筆中。『箱根駅伝ノート』(ベストセラーズ)など著書多数。

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