愛のノーヒットノーラン・ラブ完封 「競馬巴投げ!第177回」1万円馬券勝負
姫路競馬場の改修、復活の喜びを語りたかったのだが
[番外写真1]姫路競馬場は復活に向けて大掛かりな改修工事が行われている 【写真:乗峯栄一】
わが中、高と思春期を過ごした姫路、城だけでなく、競馬の街としても名前を馳せて欲しい。
そのあと、神戸新聞杯の予想イベントに出る[番外写真2]。
[番外写真2]神戸新聞杯予想イベントのひとコマ(右が筆者) 【写真:乗峯栄一】
「初体験のときは、『そこにエタリオウ!』『でも、ここワグネリアンだもん』と、こういう会話がスタンダードでしょ?『そこにエポカドーロ』とは言わないでしょう」
などと、予定していたことと全然違うことを言わねばならなくなった。
唐突な話だが、ぼくはアダルトビデオが好きだ
昔々、正直者だが運の悪い男がいて、働けど働けど貧乏を抜け出せない。
男は飢え死に寸前となり、穂のとれたワラ(わらしべ)一本持ってフラフラと家を出る。そこにアブが飛んできたので、そのアブをワラの先に縛って歩いていると、そのワラを見て、ムズかっていた赤ん坊が泣き止む。喜んだ赤ん坊の母親は、ワラと引き替えに男にミカン3個を渡す。
しばらく行くと娘が道端で苦しんでいて、水を欲しがっていたので、男がミカンを与えると、娘は元気を回復し、お礼に男にきれいな絹の布を渡す。
男がその布を持ってしばらく行くと、サムライと元気のない馬に出会い、サムライは美しい布を見て「馬と交換してくれ」と言い、男はそれに応じる。
男が夜通し馬の面倒を見てやると、馬は翌朝にはすっかり元気になる。馬を連れて歩き、大きな町にやってくると、町いちの長者がその馬を見て、たいそう気に入り「こんな素晴らしい馬を育てる者はさぞ立派な男に違いない、ぜひうちの娘の婿になってくれ」と言われ、男は美しい娘と長者の家督を手に入れ、一生裕福な生活を送る。
これは有名なむかし話“わらしべ長者”のあらましで、この場合は[ワラ→ミカン→絹布→馬→長者の婿養子]という漸増数列のような話になっている。「そんなうまくいく話が世の中にある訳がない」というのが現代人の反応だが、最近どうも気になっていることがある。
唐突な話だが、ぼくはアダルトビデオが好きだ。最近はネット、カード決済ですぐダウンロード出来るので、ほんとにいい世の中になった。
40数年前のわが高校生の頃は大変だった。本一冊買うにも辛酸をなめた。姫路の山陽電車のガード下に、右半分が学習参考書、左半分がエロ本という、おかしな本屋があり、ぼくはまず右側で「世界史の傾向と対策」を持ち、奥をぐるっと左に回って、黒いシュミーズの女が片足を上げて微笑み“特集・レース1枚で快感倍増”と書かれた「月刊・夫婦生活」(この本を見たくて見たくて前から狙っていた)を「世界史」の下に隠してカウンターのおばさんの前に出す。
隠すと言ったって、おばさんは一冊一冊レジを打たねばならない。「夫婦生活」を見たとき、おばさんは老眼鏡ずらして学生服姿のこっちを見上げる。「あ、あの、親に買って来いって言われて」と小声を出す。どこの親が高校生の息子に「月刊・夫婦生活を買ってきてくれ」と頼むか!
しかしそのおばちゃんは優しかった。何も言わず両方一緒に袋に入れ「夫婦ってのは大変だからね」などとよく分からない独りごとを言う。それ以来「夫婦生活」は毎月の愛読書となり、お陰でぼくは高校2年にして既に夫婦生活の表も裏も大体把握してしまった。