記念レースの中でも特異な大会、「プレミアムG1第6回ボートレースバトルチャンピオン（BBC）トーナメント」が今月23日に常滑で開幕する。4日間の短期決戦は水上の「椅子取りゲーム」のようなもの。対象レースで3着以上を取れば、優勝に向け次へ進めるという仕組みである。

初日：48名が8個レースに分かれ１回戦を戦い24名に絞られる。
2日目：24名が4個レースに分かれ準々決勝を戦うことで12名に絞られる。
3日目：12名が2個レースに分かれ準決勝を戦い、決勝戦進出6名を決める。

ディフェンディングチャンピオンや指定された大会の優勝者で構成される優先出場枠に加え、SG＆PG1レースの選出順上位者48名が集うシリーズは、いずれも前の年に結果を出したレーサーばかりが集うゆえ、厳しい戦いになること必至だ。

そんな短期決戦に臨む地元レーサーの1人が吉田裕平(愛知出身・愛知支部28歳)【写真2枚】。BBCトーナメント出場メンバー発表直後、昨年11月の丸亀周年記念で逃げを決め、悲願のG1初制覇を達成している。BBCトーナメントへはヤングダービーの選考順位が上位だったのが効いている。

その主戦場は1コースだが、下記のとおり3コース戦で圧倒的な強さをみせていることを忘れてはならない。（下記データは2024年1月1日～12月31日）

1コース1着率83.9％　3連対率92.9％
2コース1着率28.6％　3連対率65.7％
3コース1着率30.2％　3連対率81.4％
4コース1着率14.3％　3連対率68.6％
5コース1着率10.8％　3連対率59.5％
6コース1着率 2.5％ 　3連対率45.0％

3年ほど前から多くのファンが唱えてきた「赤の吉田裕平」伝説は、今なお生きているのである。

短期決戦であることに加え、優勝戦の枠番はアミダマシーンを使用する。吉田裕平に3号艇が巡ってくるかはまったく不確定ではあるが、大会の醍醐味と面白味を増すアクセントとして覚えておいて損はないだろう。