【新日本プロレス】オカダはEVILにリベンジで優勝に望み 棚橋が盟友エルガン下し単独首位保持

高木裕美

Bブロックはオメガ、飯伏、内藤が上位に

Aブロックのオカダは6連勝で優勝戦線に踏みとどまる 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 新日本プロレスの真夏の祭典「戦国炎舞 -KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28」第15戦となる5日の大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)大会では、Aブロック公式戦5試合などが行われ、札止めとなる5480人を動員した。今年は20選手が2ブロックに分かれ、総当りリーグ戦で激突。各ブロックの1位同士が最終戦8.12東京・日本武道館のメインイベントで優勝決定戦を争う。

オカダ、“完全復活”へG1優勝宣言!

オカダ(右)はEVILを相手にピンチを迎えるも、最後はレインメーカーできっちりリベンジを果たした 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 この日はAブロック公式戦5試合が行われ、優勝の可能性が3人に絞られた。

 メインイベントではオカダ・カズチカがEVILに1年前の借りを返し、4年ぶり3度目の優勝へ望みをつないだ。

 両者は昨年の同日・同所でシングル初対戦。当時、IWGPヘビー級王者であったオカダが22分47秒、EVIL(変型大外刈り)で敗北した。これにより、公式戦の連勝記録を6でストップされたオカダは、この1敗が響いて決勝進出を逃してしまった。

 EVILは序盤から猛ラッシュをかけ、鉄柵へのフェースクラッシャーも敢行。さらに花道へ連れ出すが、オカダが逆にDDTで反撃し、さらに助走をつけてのジョン・ウー。EVILは勢いよく坂道を転がり落ちる。なおもオカダはジョン・ウー、ミサイルキックから雄たけびを上げるが、EVILはここで海野レフェリーを利用してマジックキラーを炸裂。さらに串刺しラリアット、ダークネスフォールズを繰り出すと、オカダのレインメーカーをかわしての逆レインメーカー。しかし、オカダも負けじと逆にEVILを発射。さらに後頭部ドロップキック、ツームストンを放つと、EVILのラリアットを食らいながらも、ローリング式レインメーカー、正調レインメーカーとたたみかけて勝利をつかんだ。

 試合後、一度はリングを去ろうとしながら、観客の声援に応えてマイクを握ったオカダは「こんなキツイ戦いをしたのに、オレは信じられない。そんなにオレが強かったですか? カッコよかったですか?」と呼びかけると、溜めに溜めてから「6勝目ーっ!」と絶叫し、「オカダ・カズチカ順調だね。もう、皆が思ってるオカダ・カズチカに戻ってきたんじゃない? でもさ、前のオカダぐらい強くてカッコいいオカダ・カズチカには戻ってないんだよね」と、まだまだ完全復活にはピースが足りないとアピール。観客の「オカダ」コールを自らあおった上で、「G1予選、あと1つ。勝って優勝します!」と宣言した。

 これでオカダは6勝2敗と2位タイ。優勝決定戦に勝ち進むには、最終公式戦8.10武道館での棚橋弘至戦に勝利するのが絶対条件だ。とはいえ、現在同率2位であるジェイ・ホワイトには直接対決で敗れているため、もし棚橋に勝っても、決勝には進めない可能性もある。この状況について、オカダは「まあ、オレは勝つしかないってことでしょ。もし、ジェイが勝ったとしても、同じCHAOS。決勝に行ってもらいたい。オレはもう勝つしかない。今年のテーマは笑顔。オレが笑顔じゃないと、みんな笑顔で終われないでしょ」と、まずは目の前の棚橋戦での勝利に意識を集中した。これまで、12年、14年と、IWGP無冠の時には100%優勝してきた男が、今年もこの「勝利の法則」を決めるのか。

 一方、EVILはこれで4勝4敗。最終戦ではジェイ・ホワイトとの一戦に臨む。この戦いでEVILがジェイに勝つか引き分ければ、オカダの自力優勝の可能性が出てくるだけに、オカダとしては今年も自分を苦しめたEVILの底力に望みをかけたいところだろう。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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