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長岡望悠が1年ぶりのコートで感じたこと
変化を楽しみながら、新しい自分へ

「今」を全力で楽しんだ復帰戦

長岡は「できなかった」と振り返りつつも、笑顔で復帰戦を楽しんだ
長岡は「できなかった」と振り返りつつも、笑顔で復帰戦を楽しんだ【写真:アフロスポーツ】

 1年2カ月ぶりにユニホームを着て立つ、公式戦のコート。


 4月30日から6日間にわたり、大阪府・丸善インテックアリーナで開催された第67回黒鷲旗男女選抜バレーボール大会は、国内シーズンの締めくくりとなる大会ではあるのだが、長岡望悠(久光製薬スプリングス)にとっては、「新しいチャレンジ」と位置付ける、待ち望んだ復帰戦だった。


 初戦、 金蘭会高を相手に、第1セット6−2の場面で、ライトから1本目のスパイクを決めるとコート上で笑みがこぼれた。


「久しぶりだなあって。でも、体はまだ全然動かんなあ、って感じです(笑)」。できなかった、と言いながらも終始笑顔で振り返る。「視野が広がって、考え方も変わった」という今を、長岡は全力で楽しんでいた。

練習を重ね、万全の状態で迎えた黒鷲旗

試合後、取材を受ける長岡。左前十字靭帯断裂の大けがから1年2カ月ぶりに復帰を果たした
試合後、取材を受ける長岡。左前十字靭帯断裂の大けがから1年2カ月ぶりに復帰を果たした【スポーツナビ】

 2017年3月4日。V・プレミアリーグ16−17シーズンのファイナル6、NECレッドロケッツ戦でバックアタックを打った際、着地でバランスを崩し、そのまま起き上がることができずスタッフに抱えられて退場した。


 受傷の瞬間に「嫌な音がした」と自身も振り返るように、さまざまな状況を踏まえ、軽傷ではないと覚悟していたが、下された診断結果は左前十字靭帯断裂。それまで経験したことのない大けがに、少なからずショックを受けた。だが、そのまま時を止めるわけにはいかない。たとえ今年は試合に出ることが難しいとしても、もうずっとコートに立てないわけではない。だから1つ、自分で掲げたことがある。


「考え出したらいくらでも最悪のことを想像してしまうので、考えても仕方がないことを考えるのをやめました」


 3月に手術を敢行し、直後からリハビリを開始。大きな目標ばかりを立てるのではなく、まずは一歩ずつ。7月から走り始め、徐々にボールを使って簡単なパス練習もスタート。10月には少し複雑なステップ動作など、できることの幅も増え、回復の過程は順調だった。ひとつの区切りとして目標に掲げていた、17−18シーズン中の復帰を果たすことはできなかったが、左膝に問題はない。試合形式の練習を重ね、万全の状態で臨んだのが黒鷲旗だった。

田中夕子

神奈川県生まれ。神奈川新聞運動部でのアルバイトを経て、『月刊トレーニングジャーナル』編集部勤務。2004年にフリーとなり、バレーボール、水泳、フェンシング、レスリングなど五輪競技を取材。共著に『海と、がれきと、ボールと、絆』(講談社)。『SAORI』(日本文化出版)、『夢を泳ぐ』(徳間書店)、『絆があれば何度でもやり直せる』(カンゼン)など、女子アスリートの著書や、前橋育英高校野球部・荒井直樹監督の『当たり前の積み重ねが本物になる』では構成を担当

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