正直者の桜花賞・フィニフティ 「競馬巴投げ!第166回」1万円馬券勝負

乗峯栄一

痛恨の寝過ごし、10馬身出遅れ

 とりあえず、今週の写真の説明から。宮記念週のような大雨も降らないし、今週までは馬場開場が午前7時で(来週からは午前6時)、この時期の7時といえば、すっかり明るくなっている時間で、わがイマイチ機能のカメラでも暗くてボケる(トレセンではフラッシュは炊けない)という心配もない。気温もちょうどいいし、「一年で最高の撮影週か」などと思っていたが、パッと目が覚めたのが6時10分前、痛恨の寝過ごし、10馬身出遅れをやってしまった。

 栗東トレセンに着いたのが午前7時、開場30分前までなら車で入れるが、この時間だと事務所前の駐車場に車を置いて、歩いて坂路上まで上がらねばならない。

[番外編1]坂路までのデコボコ道 【写真:乗峯栄一】

 平場コースの外柵のさらにその外にあるデコボコの狭いコンクリート通路を、「ああ、いまごろ、ラッキーライラックは向こうに見える坂路で一番追いをやってるんだろうなあ」などと、ほとんど泣き声のような呟きを漏らしながら歩く。[番外写真1]

 坂路上について聞いてみると、ラッキーは朝6時10分ごろ逍遥馬道に姿は現したが、追い切りは坂路ではなく、CWコースだという。どちらにしても撮影は無理だったようだ。

 まあ、そんなことで、主役のラッキーは撮れなかったが、そのほかの関西馬はことのほか撮れた。アイウエオ順に。

[写真1]はアンヴァル。未勝利から3連勝し、FRも4着によく食い込んだ。藤岡3頭出しの一頭。

[写真2]はアンコールブリュ。FRで最後方から2着に突っ込んだ脚は目を見張らせた。

[写真3]はツヅミモン。シンザン記念でアーモンドアイに続いた根性馬。藤岡勢の一頭。

[写真4]はデルニエオール。混戦のFRで3着に残る粘り脚を見せた。

[写真5]フィニフティ 【写真:乗峯栄一】

[写真5]はフィニフティ。クイーンCで楽逃げのテトラドラクマにただ一頭、あわやのところまで追い込みを見せた芦毛の実力馬。

[写真6]リバティハイツ 【写真:乗峯栄一】

[写真6]はリバティハイツ。混戦のFRで、馬群の隙間から出て、着差は少なかったが、余力のある勝ち方を見せた。

[写真7]リリーノーブル 【写真:乗峯栄一】

[写真7]はリリーノーブル。チューリップ賞でラッキーライラックに離されながらも3着に食らいついた。藤岡勢3頭の中心。

[写真8]レッドサクヤ 【写真:乗峯栄一】

[写真8]はレッドサクヤ。エルフィンSの末脚争いを制した。重賞経験がないのはどうか。

[番外編2]ツヅミモン、リリーノーブル、アンヴァルの藤岡勢3頭 【写真:乗峯栄一】

 特にツヅミモン、リリーノーブル、アンヴァルの藤岡勢3頭は、一頭を露払いに3頭連なって桜花賞ゼッケンがやってくるという豪華隊列だった[番外写真2・右端にチラッと見えるのがアンヴァル]。なかなか桜花賞ゼッケン馬が来ないというのも困るが、いっぺんに来られると、ぼくらの場合、ピント合わせや、その馬を画像の真ん中に入れるのに苦労する。

「荒木又右衛門型追い上げ」の芦毛フィニフティ

 写真はないが、ラッキーライラックが中心なのは間違いない。しかしこの最内枠は波乱の要素となる。先行馬ではないから、必ず一度は馬群に入る。いままで、そういう経験がないから、そこから根性で馬群を割って出たり、最後方まで下げて、そこから追い上げられるのかどうか。

 経験の少なさから全く人気はないが、藤原英勢の一頭、芦毛フィニフティからいく。前走クイーンCで楽勝態勢の逃げ馬に、ただ一頭迫っていった脚は並ではない。同じ追い上げでも集団で行くのと、ただ一頭で行くのでは、後者の方が数倍エネルギーを要する。(これを随分昔から「荒木又右衛門型追い上げ」と個人的に名付けているのだが、誰も真似してくれないのが残念だ)

 たった2走と経験は少ないが、多頭数レースは経験した。母親ココシュニックも芦毛の根性馬だった。その芦毛を受け継いだ馬、父ディープと母譲りの芦毛で何とかする。

 単(16)フィニフティ千円。三連単軸(16)、ヒモに(3)リバティハイツ、(5)レッドサクヤ、(13)アーモンドアイ、(4)アンコールブリュ、(1)ラッキーライラック、(9)リリノーブルの6頭ボックス。90点各百円。総計1万円。

 出直し春GI複勝コロガシ(16)に千円。

乗峯栄一の1万円馬券勝負!2018春の陣

<今週の1万円勝負(桜花賞)>
単勝(16)フィニフティ×1,000円
3連単(16)フィニフティ1頭軸マルチ→(3)(5)(13)(4)(1)(9)[90点]×100円=9,000円

<前回の1万円勝負(高松宮記念)>
単勝(10)ダイアナヘイロー×1,000円⇒ハズレ
3連単(10)ダイアナヘイロー1頭軸マルチ→(6)(16)(11)(9)(8)(3)[90点]×100円=9,000円⇒ハズレ

<前回までの収支>
+8,860円−1万0,000円=−1,140円

2018春のGI複勝コロガシ

高松宮記念……複勝(10)ダイアナヘイロー×1,000円⇒ハズレ
桜花賞…………複勝(16)フィニフティ×1,000円

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著者プロフィール

 1955年岡山県生まれ。文筆業。92年「奈良林さんのアドバイス」で「小説新潮」新人賞佳作受賞。98年「なにわ忠臣蔵伝説」で朝日新人文学賞受賞。92年より大阪スポニチで競馬コラム連載中で、そのせいで折あらば栗東トレセンに出向いている。著書に「なにわ忠臣蔵伝説」(朝日出版社)「いつかバラの花咲く馬券を」(アールズ出版)等。ブログ「乗峯栄一のトレセン・リポート」

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