ラグビーW杯をスタジアムで観戦しよう! チケットの販売方法、注意事項をおさらい
第79回のみなとフォーラムには松瀬学さんが登壇した 【スポーツナビ】
今回は「どの試合を観る?〜試合日程&チケット購入ウルトラ大作戦〜」というテーマで、公益財団法人ラグビーワールドカップ(W杯)2019組織委員会 報道戦略部長の松瀬学さんを招き、司会はラグビージャーナリストの村上晃一さんが務めた。
以下は、チケットの購入情報に関する松瀬さんの講演要旨。
チケットを取るためには「ID登録」が必須!
写真はラグビーW杯の日程発表会見の様子。チケットを購入するには「ID登録」が必須となる 【写真は共同】
プールAに所属する日本代表は、20日に東京スタジアムで行われる開幕戦で欧州地区代表と対戦する。初戦を皮切りに28日には静岡・エコパスタジアムでアイルランド代表と、10月5日に愛知・豊田スタジアムで欧州・オセアニアのプレーオフ勝者と、13日には横浜国際競技場でスコットランドとグループステージの4試合を戦う。
日本全国のスタジアムで開催される全48試合の熱戦を生観戦するために、確実にチケットを手に入れる方法はあるのだろうか。松瀬さんがチケット購入の流れ、申し込みについての注意点などを教えてくれた。
まずはチケットの購入方法に関して。ラグビーW杯のチケットを購入するには、「ID登録」が必要となる。公式チケットサイトにアクセスし、必要事項を入れることでIDが発行される仕組みになっており、そこからは希望のチケットの抽選に申し込むだけ。登録さえ済ませておけば、チケットの購入自体は難しくないだろう。ここで注意しておきたいのは、枚数制限と申し込み試合について。チケットは1試合に6枚までの申し込みが可能だが、同日に開催される試合で申し込めるのは1試合のみとなっている。
※リンク先は外部サイトの場合があります
先行抽選販売における「4つ」の対象区分とは?
ラグビーW杯公式マスコットの「レンジー」。レン(左)とジー(右)2体がいる 【写真:ロイター/アフロ】
チケットの先行販売について、特筆すべきはその種類の多さだろう。4つの申し込み区分に分かれており、チケットの購入希望者はそれぞれに該当する先行抽選に応募できる仕組みになっている。4つの申し込み区分の詳細は以下のとおり。
A)ラグビーファミリー:一般発売より7カ月早く申し込みが可能
・現役のラグビー競技者、スタッフ、コーチ、レフリーなどの関係者
・JRFUメンバーズクラブ、サンウルブズファンクラブ加入者
B)開催都市住民:一般発売より6カ月早く申し込みが可能
・開催都市に住む住民 ※居住している都市で行われる試合のみ対象
(札幌市、岩手県・釜石市、埼玉県・熊谷市、東京都、神奈川県・横浜市、静岡県、愛知県・豊田市、大阪府・東大阪市、神戸市、福岡県・福岡市、熊本県・熊本市、大分県)
C)ラグビーフレンズ:一般発売より5カ月早く申し込みが可能
・元ラグビー競技者(日本ラグビー協会登録)
・トップリーグ(2017、18年シーズン出場)
16チームファンクラブの会員と従業員
D)サポーターズクラブ:一般発売より4カ月早く申し込みが可能
・大会公式サポーターズクラブ登録者
(公式チケットサイトから無料で登録が可能)
4つの区分の中で注意しておきたいのが、Cのラグビーフレンズについて。元ラグビー競技者がこれに該当するが、OB会がなくなってしまったラグビー部や、統廃合でなくなってしまった部の部員であったとしても、公式サイトに載っている問い合わせ先に連絡をすれば、行うべき手続きを案内してくれるそうだ。
また、この4つの区分の中で複数が該当する場合は、それに応じて抽選確率が上がるようになっている。つまり、ラグビーフレンズであり、さらに住居が開催都市にある場合はフレンズ先行と開催都市先行の2つの先行に応募することができる。
現在はラグビーファミリーを対象とした、通常チケットの抽選申し込みが行われている(申し込み期限は3月12日まで)。確実にチケットを手にするには、自分がどの先行抽選に応募することができるのかを確認することが重要となる。
チケット当選後は「支払い期限」に注意!
ラグビーW杯は世界3大スポーツといわれている。写真は前回大会の優勝セレモニーの様子 【写真:ロイター/アフロ】
払い込みを済ませた後は、19年にチケットを発券するのを待つだけだが、チケットのデザインなどはまだ未定。また、抽選申し込み時には分からない座席も、チケットが手元に来て初めて判明することになる。座席を見てから申し込みをしたい、という方も多いかもしれないが、これには転売対策や偽造防止の意図があるそうだ。
さらに注意しておきたいのは、チケットのキャンセルに関して。基本的に当選したチケットには支払いの義務が発生するため、キャンセルはできない。5試合に応募してすべて当選した場合、うち3試合のチケットを購入し残り2試合のチケットをキャンセル……といったことはできず、この場合は5試合すべてのチケットの支払いを行うか、すべての試合をキャンセルするかの2択になる。
チケットを購入後、何らかの事情で観戦ができなくなった場合には、手元にあるチケットを定価で再販することができる「公式リセールサービス」が利用できるとのこと。セット券はリセール不可となっているが、チケットの高額転売が問題となっている昨今、公式のリセールサービスが利用できるのは特筆すべき点だろう。リセールサービスの詳細は18年末に発表予定ということだが、こちらも合わせて確認しておきたいところだ。
夏季五輪、サッカーW杯と並ぶ世界3大スポーツイベントといわれているラグビーW杯。そんなビッグイベントを生で見る経験はそう訪れるものではない。ぜひW杯でラグビーというスポーツの奥深さ、熱さを感じてほしい。