1番好きなプロレス技は何ですか? 東京03豊本のプロレスあれこれ(27)
今回は1番好きな“技”について考えてみました 【写真:SHUHEI YOKOTA】
この前、不意にそう聞かれて悩みました。
数えきれない程あるプロレス技の中で、何が1番好きなんだろう?
という事で今回のコラムは、1番好きな技を考えてみました。
真っ逆さまの“脳天杭打ち”パイルドライバー
佐藤選手のパイルドライバーはまさに“脳天杭打ち”! 【写真:SHUHEI YOKOTA】
思い描いた絵は、ケンドー・ナガサキさんのパイルドライバーです。
大日本プロレス時代は若手をコレで仕留めまくってました。キレイに真っ逆さまに落とす時もあれば、不機嫌そうに雑な感じというか相手のタイツを強引に引き落とす時もあったり、どことなく、ダラスやプエルトリコといった海外の荒々しさも感じさせます。
現役選手では、ZERO1の佐藤耕平選手のパイルドライバーが素晴らしいです。めちゃくちゃ美しいです。これぞ真っ逆さまの“脳天杭打ち”という感じで良いんですよね〜。
ただパイルドライバーも捨てがたいのですが、もっと考えをめぐらせていくと、パイルドライバーから派生して浮かんで来るのか分かりませんが、アトミックドロップとかチンクラッシャーとかヒールが使いそうな技ばかり。しかも頭の中で技を掛けてるのが保永昇男さん……。
ダイナミックなニールキックも格好いい!
ニールキックも美しい技だと思います 【写真:前島康人】
イメージは前田日明さんのニールキックです。ヘビー級でありながら鋭く大きな弧を描いて放つニールキックはすごかったです。藤波辰爾戦でのニールキックは名場面で、ニールキックで藤波選手の目尻を切り裂くという鋭さ。
ヘビー級の人が使うニールキックの方がダイナミックで僕は好きです。橋本真也さんとか天山広吉選手とか。
あ、天山選手のニールキックはダイナミックだしキレイですよ〜。丁寧というか不思議な浮遊感があるんですよね〜。
でも、1番ってなると難しい所です……。
1番好きな技、決定! それは……
僕が1番好きな技は……
毒霧!!!
1番のプロレス技は、毒霧! 【写真:SHUHEI YOKOTA】
入場で毒霧を吹いて会場を盛り上げ、試合途中に毒霧を吹いて反則負けをするカブキ選手を見て何故か興奮した覚えがあります。
それに毒霧も名場面が沢山あるんですよ。
1996年10月11日大阪府立体育館で行われた
天龍源一郎vs.ザ・グレート・ムタ
ミスタープロレスと言われる天龍さんがムタとどう戦うかが見ものでしたけど、机の上に寝かせた天龍さんにムーンサルトプレスしたりハードコアな試合展開でムタが天龍さんを血だるまにして追い込んでいくんですけど、最終的に毒霧を放つ瞬間に天龍さんがムタの口を押さえて、逆に毒を飲ますという。ありそうでなかった対抗策。
さすがミスタープロレスと思わせる名場面でした。
その他には、
2010年10月11日両国国技館で行われた
矢野通vs.TAJIRI
TAJIRI選手も毒霧を得意とする選手。
過去に矢野選手との抗争の時、矢野選手は凶器として持っていた番傘を開いて、毒霧を防ぐという策を打ちました。そんな流れがあってのこの両国国技館での試合。
案の上、矢野選手は番傘で防ごうとするがTAJIRI選手がフェイント。その隙に矢野選手に近づいて2人は番傘の中に。
閉ざされた番傘の中に2人。
そして、傘が開いたら矢野選手は毒霧まみれという芸術的な名場面。
さらにこちら
2015年9月21日後楽園ホール
過去、毒霧を手でふさぐ対抗策を出したミスタープロレス、天龍さん。
はたして今回はどんな対抗策をするのか……
これは想像以上の対抗策でした。
なんと、キスで毒霧をふさぐ!
天龍さんが見せた、まさかの“毒霧封じ”! 【写真:SHUHEI YOKOTA】
会場も驚きとざわつきとが入り混じって異常な沸き方をしていました。
さらにそこで終わらないのがミスタープロレス天龍源一郎。ふさぐどころかムタの口の中にある毒霧を吸い出して逆にムタに放ったんです。
口移しで奪ってからの毒霧という荒業 【写真:SHUHEI YOKOTA】
入場のパフォーマンスだけでなくプロレスの試合の攻防でとんでもない変化をもたらす毒霧。本当に良い技です。
皆さんはどんな技がお好きですか?
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