師走の日本馬旋風再び…3連覇も見えた 開催目前、香港国際4レース勝ち馬展望
【香港カップ】ネオリアリズム&モレイラが連覇へ
ネオリアリズムとモレイラが香港カップ連覇を狙う 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
今年の香港Cはネオリアリズムをはじめ地元のワーザー、英国のポエッツワード、そしてアイルランドのドーヴィルがレーティング119で首位に並び、さらに118のステファノスが続いて記録上の上位グループを形成している。この5頭の中から勝者が誕生するのではないか。
“マジックマン”モレイラが今年も好騎乗で日本馬をVに導くか 【Getty Images】
また、ステファノスはレーティングこそ1ポンド劣るものの、あくまで数字上の記録。香港には初遠征となるポエッツワードやドーヴィルに対し、ステファノスは3年連続4回目、2015年QE2Cで2着、昨年の香港Cで3着と経験値で上回る。しかも、宙に浮いていた鞍上が今年の「ワールドベストジョッキー」に輝き、シャティン競馬場での騎乗実績も豊富なH.ボウマン騎手に決定したのは心強い。悲願のG1制覇へ一歩前進だ。
日本馬の最大のライバルとなりそうなのが、地元香港のワーザーだ 【Getty Images】
スマートレイアーはレーティング110で数字こそ劣るが、レースでの斤量差(4ポンド)を加味すれば上位馬にもう一歩のところまで近づける。鞍上は日本が誇る天才・武豊騎手。香港カップは2年前にエイシンヒカリで制したのをはじめ、2着も2回と第一人者にふさわしい記録を残している。今年で3年連続の参戦となるうえ、スマートレイアーとのコンビでは昨年も香港ヴァーズを戦っており、一発逆転の秘策に期待したい。
【香港マイル】ボウマン騎乗で一発なるか、サトノアラジン
末脚の威力なら上位のサトノアラジン、一発を狙う 【Getty Images】
香港勢は昨年の上位4頭が健在で、これにトライアルを制した新興勢力のシーズンズブルームも加わるなど、戦力は前年に勝るとも劣らない布陣。7着に敗れたサトノアラジンが大勢を覆すのはなかなか難しい印象も受ける。
ただ、昨年のサトノアラジンは最後方から大外一気の直線勝負を狙った末の7着。末脚が身上のタイプとはいえ、相手関係が判りにくい国際レースで決めるには難しい戦法だった。長く脚を使って直線もよく差を詰めてきたものの、さすがに疲れが出たのかゴール前でささり、立て直すロスもあって勝機を逸している。
それでも、優勝したビューティーオンリーから2馬身1/4差しか後れておらず、乗り方ひとつで勝ち負けに持ち込める可能性はある。それを実現できるかもしれないのが、新たにコンビを組むことになったH.ボウマン騎手だ。
ボウマン騎手といえば最強牝馬ウィンクスの主戦として有名だが、今年は11月26日のジャパンカップでシュヴァルグラン、春のチェアマンズスプリントプライズではラッキーバブルズをG1初制覇に導いている。サトノアラジンと同様に後方からの大外一気で取りこぼしてきたラッキーバブルズを、好位差しに転換して勝ち切った騎乗はとりわけ鮮烈。この大一番でサトノアラジンを如何に操るか興味深い。
香港勢は昨年の優勝馬ビューティーオンリーと2着馬ヘレンパラゴンが健在。同3着のジョイフルトリニティは今季の2戦とも10着以下と振るわず、4着のコンテントメントは春にG1香港チャンピオンズマイルを制したものの、当時は圧倒的1番人気のラッパードラゴンの競走中止もあってノーマークの逃げがはまった。近走からは衰えも見え、この2頭なら新たに台頭してきたシーズンズブルームが怖い。今回がG1初挑戦になるが、前哨戦でビューティーオンリーやヘレンパラゴンをねじ伏せた最大の注目株だ。
その他の外国勢ではA.オブライエン調教師が送り込むランカスターボンバーとローリーポーリー。3歳馬ながら海外遠征の経験が豊富でG1実績も十分にあり、上位争いを演じられるだけの素地がある。