なんでも“繰り返す”大仁田厚選手 東京03豊本のプロレスあれこれ(22)
10月31日の後楽園ホールで7年ぶり7度目の引退をする大仁田厚選手 【t.SAKUMA】
とはいっても引退は「7年ぶり7度目」。まるで甲子園の出場校データみたいですけどね。
ということで今回のコラムは大仁田選手の引退直近に思った事です。
引退ロード中でも復帰戦のオファーあり?
大仁田選手が最後に選んだ対戦相手は「アントニオ猪木最後の遺伝子」藤田選手。これが本当に最後の試合になるのか…… 【写真提供:大仁田事務所】
しかしプロレスをある程度知っている人はこう予想するでしょう。
「どうせすぐ復帰するんだろ?」
分かります。今まで引退しては復帰を繰り返していますから、そう思われても仕方ないです。
しかし今回はそんな大本命の予想をするのが恥ずかしくなるぐらいのニュースが!
「11月3日に大仁田さんへ試合のオファー(※)」が!
引退ロードを駆け抜けている最中にまさかの復帰の日程が決まりそうという状況。24時間営業してる風な店だけど、朝方5時くらいに一瞬閉まる店みたいになっています。
※11月3日の超花火プロレス「電流爆破フェスティバル 2017 in KAWASAKI 川崎伝説」(神奈川・カルッツかわさき)が大仁田参戦をオファーしている
中学生の頃にFMWで見た大仁田さん
僕が中学生の頃、大仁田さんがFMWという団体を作り電流爆破デスマッチで大ブレイク。
中学生の僕は学校が終わると地元近くに来たFMWを見に行きました。
体育館に早めに着くと体育館裏に大仁田さん。僕が「頑張ってください」と声をかけると、大仁田さんはにこやかに「おぅ」と。
さらに普通にお話をし始めました。「FMWは5万円で電話回線をひいて始まった団体で、それ以上何もなかった。それぐらい小さい団体だった」という事を。
当時の大仁田さんは、「この5万の電話回線話」をリング上でもテレビや雑誌のインタビューでもどこでも話をしていました。
だから話自体は聞いた事があったのですが、そんな事はどうでもよくて、直接僕に話してくれている事がうれしくてたまらなかったです。
ただ、今だからこそ思うのですが、どんな場所でも、どんな相手でも、こうやって同じ事を言うってすごい事だと思います。
というのも、テレビで1度、電話回線の話をしても、そのテレビを見ていない人には伝わっていないわけで、世間の隅から隅まで浸透させようと思ったら、本当にいろいろな媒体で繰り返し言わなければなりません。繰り返す事で浸透させていく。それを分かっていた人なんでしょうね。