ミリガン「中盤がごちゃごちゃしていた」 W杯最終予選 日本戦後、豪州選手コメント
日本戦を振り返ったキャプテンのミリガン(5番)。中盤で速いボール回しができなかったことを悔やんだ 【Getty Images】
オーストラリアはボールをつなぐポゼッションスタイルを志向していたが、試合後、主将のマーク・ミリガンは、「中盤がごちゃごちゃしていたことで、こちらとしては狙い通りにボールを速く動かすことができなかった」と振り返った。中盤でプレーしていたジャクソン・アーバインも「ボールを速く動かすのが僕らのスタイルで、それができなかったことでフラストレーションの溜まる展開になってしまった」と日本のプレッシャーに手を焼いていたことを明かし、マッチアップした井手口を「勝利にふさわしい働きができたのではないか」とたたえた。
W杯最終予選で3位のオーストラリアは、9月5日の最終戦でタイと対戦。他の試合の結果次第だが、本大会出場の可能性を残している。
マーク・ミリガン(メルボルン・ビクトリー/オーストラリア)
(今日の試合を振り返って)相手の中盤がプレッシャーを掛けるのにふさわしい人選だったのかはよく分からない。だが、中盤がごちゃごちゃしていたことで、こちらとしては狙い通りにボールを速く動かすことができなかった。どうやれば、そういう状況下でも速いボール回しができるのかという答えを探しながらやっているうちに、相手のチープなゴールを喫して苦しくなった。
(アーロン・ムーイ不在の影響は?)まったく問題ではない。23名のクオリティーの高い選手がそろっていて、全員がきちんと準備ができていた。多くのMFが招集されていて全体的なレベルも上がっている。個人の問題では決してない。もちろん、ムーイと(トミ・)ユリッチといったプレーヤーを欠いたのは残念なことだったが、他の選手がその穴を埋めてタスクをまっとうした(編注:ユリッチはけがで先発できず、後半16分から出場した)。
(2点目をあのタイミングで取られたのが非常に痛かったのでは?)ファインゴールではあったけれど、こちらの中盤でのミスをうまく突いてきただけ。正直、今、あのゴールがどうだったかはクリアに思い出せないし、思い出したくない。今はとにかくリカバリーにフォーカスして次のタイ戦に備えたい。
(今日は何が良くなかったのか?)正直、今はクリアに試合を振り返れない。ただ、残念で、本当に何がよくなかったかと聞かれても答えられない。(修正すべき点は?)とにかくボールを速く動かす。ボールを速く回すことで相手を動かして、機を逃さずにボールをペナルティーエリア内に持ち込むこと。次の試合までの時間で、もう一度何をするべきかを整理して、次のタイ戦で素晴らしいパフォーマンスを見せられるように準備をするしかない。
(日本のラインアップは予想外?)そうでもない。コンディションの問題もあるだろうし、誰が出てきても素晴らしいクオリティーなのは分かっている。予想外と言うことはないし、メンバーの違いに戸惑ったということもまったくない。
ジャクソン・アーバイン(ハル・シティ/イングランド)
中盤をコントロールすることに、試合を通してずっと苦心していた。その答えを探し続けているうちに2点目を決められてしまった。勝利するには何かが足りなかったということだ。中盤がかなりタイトでパスの出しどころがなくて立ち往生するようなケースが多かった。ボールを速く動かすのが僕らのスタイルで、それができなかったことでフラストレーションの溜まる展開になってしまった。この結果はとても残念だが、すべてが終わったわけではない。一晩ゆっくり休んで、何をやらなければいけないかは分かっているので、そこをきちんと修正して次に備えるしかない。
おそらく今日の結果を見て、次(タイ戦)で大量点を取るためにもスタイルを変えることも考えなければという人もいるだろう。けれど、僕らには僕らのスタイル、僕らのシステムがある。すべてがうまくいけば、コンフェデで見せられたようなサッカーができるのだから、ピッチでプレーをする選手全員が共通意識をもってやれば、今のスタイルのままできちんと点を取ることができるはずだ。
(中盤でマッチアップした井手口の印象は?)日本の選手は全員が何をやるべきか分かっていて、献身的にプレーしてくる。彼も例外ではなかったね。中盤の激しいプレッシャーは彼らのゲームプランだったんだろう。彼はそれにとても忠実だったので、勝利にふさわしい働きができたのではないか。
マシュー・スピラノビッチ(杭州緑城/中国)
かつて浦和でプレーしていたスピラノビッチ(6番)は、1失点目をラッキーゴールと語った 【Getty Images】
日本のメンバーが予想と違ったことには、全然フォーカスしていなかった。誰が出てきても、クオリティーの高い選手だということは分かっているので、相手と言うよりは自分たちにフォーカスした。前半の大半の時間は相手を上回っていたのに、残り時間の少ないところで相手のラッキーゴールで先制されてしまった。後半にもっとポジティブにいこうと心掛けたが、ファイナルサードまでボールを運べても決定的なチャンスを創り出せなかった。試合直後で敗戦のショックは残っているが、次のことを考えてやっていかなければならない。