シルバーストンと鈴鹿のタイムバトル! 今宮純のF1ザ・ショウダウン

F1速報

周辺環境も含めて比較すると?

F1日本GPでは木曜日のイベントから多くの観客が詰めかける 【XPB Images】

1:歴史
 これは1950年5月13日、最初のF1チャンピオンシップ舞台となったシルバーストンにかなわない。鈴鹿最初の4輪レース「第1回日本GP自動車レース大会」は63年5月3〜4日。F1の日本GPは24年後の87年11月1日。それから今年が29回目、シルバーストンは今年が51回目だった(他の英国内サーキットでの開催は17回)。

2:観客動員

 昔はいい勝負というか鈴鹿がまさっていた年もある。06年決勝日16万1000人、これは14年イギリスGP14万人を凌駕。しかし近年は負けが続いている……。

3:セレブ&VIPゲスト
 伝統イベントがかもしだす独特な雰囲気に鈴鹿は及ばない。インターナショナル・スターや俳優、シンガー、アスリートがグリッドにひしめく賑わいにはちょっと……。

4:ホテル環境
 これは鈴鹿が圧勝。シルバーストン・ビレッジに高層シティホテルは無く、B&Bくらい。われわれ取材陣は近隣の町に点在する小ホテルを確保するのがやっと。鈴鹿の周辺には白子や平田町、亀山や四日市にはビジネスホテルが林立している。

5:飲食グルメ
 言うまでもないだろう。シルバーストン近辺に名店レストランはないも同然。もちろん24時間営業のコンビニなど存在しない。深夜残業の後、われわれは夜食難民化してしまう。

6:アクセス(トラフィック)
 鈴鹿周辺の道路整備は進み、90年代前後に起きた渋滞は緩和された。東京から新東名を使えばドア・トゥ―・ドアで4時間。ドライバーたちが好む新幹線の各駅はファン交流の場に。渋滞が名物のシルバーストンでは交通整理する警官が道を知らないので参ったことも。
 最後にレーシングコースとして比べると引き分け。見どころコーナー、マゴッツ&ベケッツ&チャペルに鈴鹿のS字は匹敵。高速コプスの迫力に迫る130R、ほかにも全域でF1パフォーマンスを堪能可能だ。

 鈴鹿がテクニカルと言われるのは52メートルの高低差があるからで、シルバーストンもフラットのようでいて実は高低差11.3メートル。そこに風が舞うから難易度が高まる。最後に加えるとコースマーシャルの皆さんのレベル、てきぱきと動くベテランぞろいでシルバーストンも鈴鹿も甲乙つけがたい。イギリスまで行かずともクラシックGPにひたれる鈴鹿、30年目の秋を迎える。

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