周回力トップはフォース・インディア! 今宮純のF1ザ・ショウダウン
リタイアはペレスの1度のみ
堅実な走りでコンストラクターズランキング4位のフォース・インディア 【XPB Images】
1位:フォース・インディア 956周
2位:メルセデス 946周
3位:フェラーリ 903周
4位:ザウバー 829周
5位:ハース 809周
6位:トロ・ロッソ 749周
7位:ウィリアムズ 745周
8位:ルノー 738周
9位:マクラーレン 716周
10位:レッドブル 685周
4位はザウバー。スピードでは劣っても、しぶとく戦うのがこのスイスチームの伝統でもある。長年代表職を務めたモニシャ・カルテンボーンさんが突然辞任。それでも現場は粛々と……。
5位ハースもやや意外かもしれない。ロマン・グロージャンが毎戦のように無線で「ブレーキが××××」と絶叫。不安定なレースの印象があるが、決してそうではない。ケビン・マグヌッセンとどちらかが入賞圏内で善戦し、確実に2年目の階段を上ってきている。
6位トロ・ロッソと7位ウィリアムズはわずか4周差。前者はダニール・クビアトにばかりトラブルが多発し、後者は新人ランス・ストロールが序盤戦にリタイアを重ねて、それが響いた。でもいいレースを見せてくれている。
注目すべきは8位ルノーと最下位レッドブル。いうまでもなくメーカーチームであるルノーと、TAGホイヤーPU名称でも事実上ルノーワークスのレッドブルが、そろって下位に。
フォース・インディアとは「271周差」のレッドブル。これは数レース分に相当するギャップだ。特に目立つのはマックス・フェルスタッペンの完走率5割、いやリタイア率5割という現実。
昨年ダニエル・リカルドは8戦時点で完走率100%、フェルスタッペン&クビアトも75%だったのだから著しい信頼性低下だ。それでも現在ランク3位、『動いていれば速い』シャシー戦力とふたりのドライバー力に負うところが大きい。
716周のマクラーレンは最下位を免れた。これも印象とはやや異なる結果かもしれない。バーレーンGPでストフェル・バンド―ン、ロシアGPではフェルナンド・アロンソがスタートできずにふたりは2戦「110周」を棒に振った。それでもルノーPU勢の間の9位に割り込む結果事実は、過大評価はできないが過小評価もできないと思っている。
確かにフリー走行でホンダPUの不具合が続き、またPUコンポーネントの相次ぐペナルティ交換もネガティブ・ファクターだ。それでも決勝本番でなんとか戦い抜こうというモチベーションをアロンソ、バンドーン、ジェンソン・バトンは示してきた。
先日、37年に渡ってチームの顔であったロン・デニス氏がすべての職から離れた。“そして誰もいなくなった名門マクラーレン”に思えるが、名将が率いてきたスピリットは受け継がれていくと信じる。
ドライバーではベッテルとハミルトンがトップ
第8戦アゼルバイジャンGPで物議をかもしたハミルトン(左端)とベッテル(右端)の接触。オーストリアGPの会見では質問が両者に集中されることに 【XPB Images】
1位:ベッテル&ハミルトン 487周
3位:オコン 484周
4位:ペレス 472周
5位:ボッタス 459周
6位:エリクソン 424周
7位:マグヌッセン 422周
8位:ライコネン 416周
9位:リカルド 408周
10位:ヒュルケンベルグ 394周
(18位:バンドーン341周、19位:アロンソ318周、20位:フェルスタッペン277周)
真っ向勝負するふたりが同ラップで首位、譲れぬ意地の張り合いがあの“バクー事件”の伏線になったと思えてならない。より速く、より強く、より長く――ワールドチャンピオンはこの3つを満たさねばならない。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ