平野美宇、中国の対策は「上回ればいい」 水谷、石川ら世界卓球へ抱負【会見全文】

スポーツナビ

代表会見に出席した日本チーム。多くの選手がメダル獲得を目標に掲げた 【スポーツナビ】

 29日から開幕する卓球の世界選手権(個人戦)に出場する日本代表選手と監督が17日、都内で会見を行った。卓球競技はこのところ、リオデジャネイロ五輪での活躍や、アジア選手権(4月)での平野美宇(JOCエリートアカデミー/大原学園)の快進撃などから注目度が高まっており、この日も約140人の報道陣が集合。男子エースの水谷隼(木下グループ)は「かなり仕上がっている」と語り、大会まで2週間を切った中で調整の充実ぶりをうかがわせた。

 女子では平野がアジア選手権で中国選手相手に3連勝したことがチームに自信を与えている様子。同年代の伊藤美誠(スターツSC)、早田ひな(希望が丘高校)が「自分にもできる」と口をそろえれば、エースの石川佳純(全農)もメダル獲得を目標に掲げるなど、打倒中国を誓った。

 日本は前回の世界選手権・個人戦である2015年蘇州大会では混合ダブルス(石川佳純、吉村真晴ペア)が銀、男子ダブルス(丹羽孝希、松平健太ペア)が銅と2つのメダルを獲得したが、シングルスとなると男子は38年間、女子は実に50年もの間メダルから遠ざかっている。世界選手権という大舞台で、成長著しい日本卓球界が圧倒的な強さを誇る中国の壁に挑む。

「ドイツ選手の次に日本選手が応援してもらえる」

■男子・倉嶋洋介監督
 やるべきことはやってきました。選手たちはデュッセルドルフの地で最高のパフォーマンスを発揮してくれると思います。日本代表として堂々と、そして力強く戦ってきたいと思います。期待していてください。

(目標は)個人戦なので選手それぞれがメダルなど目標を持っていると思います。僕の中ではもちろんメダル獲得も目標のひとつではあるんですが、やはり中国選手に勝つということが心の一番中心にあるかなと思います。東京五輪が3年後にありますので、それに向けて打倒中国の先頭に立って日本がやらないといけない、今はもうそういう時代に来ていると思いますので、強い気持ちを持ってデュッセルドルフ大会に臨みたいなと思います。

■女子・馬場美香監督
 たくさんのみなさまのご協力をいただき、良い合宿ができました。世界選手権では各自、自分の持っている力を十分に発揮し、目標であるメダル獲得目指して全力で戦ってまいります。頑張ります。

(目標は)まず各選手が自分の力を十分に発揮するというのが一番の目標になります。それから思い切ったプレーを勝負どころではなおさらやって欲しいということです。今大会の目標は3種目でのメダル獲得です。

以下、主な代表質問

――水谷選手へ。大会が行われるデュッセルドルフへの思い入れも強いのでは?

水谷 僕自身、(ドイツリーグ参戦のため)5年間デュッセルドルフに住んでいたので、第2の故郷ということで非常に楽しみです。ドイツ人の次に多分僕たち日本人が応援していただけると思うので、ドイツのファンにも精一杯良いプレーを見せたいなと思っています。

――日本男子のエースから見て、今回の男子代表はどう映っている?

水谷 本当に近年では一番若い、勢いのチームかなと思います。けっこうシャイな子たちが多いので、僕がうまくスベって(笑)、盛り上げていきたいなと思います。

――女子最年長の石川さんは、女子代表をどう見ている?

石川 水谷くんが言っていた男子よりも女子は平均年齢が低くて、すごく若くて勢いのあるチームだと思います。みんな個性を生かして最高のプレーができたらと思いますし、世界ランクを見ても年々レベルも上がっていて、チーム全体としてもすごく実力が付いていると思います。私もまだ24歳ですが(笑)。

――日本チーム最多の3種目に出場するが?

石川 体力的にすごくタフじゃないとダメだなと思ってトレーニングをすごく意識的にやってきたので、毎試合毎試合、最高のプレーをできるように準備をしてきました。

――アジア選手権での平野選手の快進撃をどう思う?

石川 やっぱり美宇ちゃんが中国選手3人に勝って優勝したというのは本当に素晴らしいことですし、見習うところがたくさんありました。今度の世界選手権で私自身も最高のプレーをして、メダルを取りたいなと思います。

――平野選手へ。アジア選手権での快進撃から少し時間が経ったが?

平野 石川さんは小さい頃からすごく憧れの存在だったので、そう言っていただけるのはすごくうれしいです。世界選手権では(女子)ダブルスでも一緒に組むので、頑張りたいなと思います。

――アジア選手権を制したことで環境の変化は感じる?

平野 すごく注目していただいたり、中国ではコピー選手をいっぱい作られていたりとか、そういった対策をされているんですけど、それを上回ればいいと思うので、頑張りたいです。

――同世代の伊藤選手と早田選手、平野選手の活躍をどう見ていた?

伊藤 私は同学年だけど尊敬するっていう言葉が一番に出てきました。中国人選手を3人も倒すというのは実力だと思っているので、すごいなと思います。私もできないわけじゃないのと思うので、すごい勇気づけられた大会だったと思っています。

早田 試合を会場では見ていなくて、ツイッターの速報だったり動画で見ていたのですが、丁寧選手に勝った時の第一印象は「うわっ!ヤバい!」みたいに思って、スゴすぎるとしか言葉が出なかったです。美宇ちゃんが3人の中国人選手に勝ったことで、自分も勝てるんじゃないかなとは思ったので、そこはまた頑張ろうと思います。

次ページから各選手コメント

1/3ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント