遅咲きの新星・大橋悠依が2冠達成 女子競泳界に現れた平井コーチの秘蔵っ子
内気でナイーブな性格だったが……
「4個メ(400メートル個人メドレー)は自己ベストを狙っていたので優勝を考えていましたが、正直2個メ(200メートル個人メドレー)は優勝できると思っていなかったです」(大橋)
気持ちの浮き沈みがパフォーマンスに影響を与える中でも、大橋は地道なトレーニングを我慢強く続けた。平井コーチからは「3、4年になって体力がついてからでないとまともな練習ができない」と言われるほど細かった体を、陸上トレーニングで鍛えあげた。努力を重ねる彼女を、平井コーチもきちんと見ていた。練習メニューを伝える際に笑わせたり、自宅にあったお笑いのDVDを手渡すなど「なるべく緊張をほぐすことを意識した」と言う。大橋も「先生には助けてもらってばかり」と語るが、決して「おだてていたわけではない」と平井コーチ。
「厳しいこともやりつつ、彼女が自分の長所に気づいてくれるように、明るい声掛けに気をつけています。だんだんと自信が確信になってきて、内面も明るくなってきたと思います」(平井コーチ)