五輪金メダリストに刺激を受けて成長 やり投・池川博史のドイツ・フィンランド武者修行
ドイツではリオ五輪金メダリストのトーマス・ローラー選手(左)と一緒のトレーニングを行った 【写真提供:池川博史】
16年冬、17年春には、短期支援選手として8名が各国に渡航。スポーツナビでは、海外での武者修行を終えた選手たちの声を紹介する。今回は、昨年のインターハイ男子やり投で優勝した池川博史(筑波大)に、ドイツとフィンランドでの活動について語ってもらった。
リオ五輪金メダリストと一緒にトレーニング
・派遣先:ドイツ(イエナ)
フィンランド(クオルタネ)
・期間:1月21日〜2月27日(ドイツ)
3月4日〜20日(フィンランド)
(渡航先にドイツとフィンランドを選んだ理由は)昨年のリオ五輪や15年の北京世界陸上を見ても、この2カ国からメダリストも出ていますし、強豪国であることが分かります。特にドイツ選手の投てきフォームは、自分が求めている形に近いので、まずはドイツへ行こうと決めました。
ドイツではリオ五輪金メダリストのトーマス・ローラー選手が所属していているクラブチーム「LCイエナクラブ」の練習に参加させていただき、トーマス選手とも一緒になりました。そのクラブではトーマス選手のコーチ、中学生の子や女子選手と一緒のグループになって、基本は4、5人で練習しました。
グループ練習では中学生の選手とも一緒にトレーニングした 【写真提供:池川博史】
バランス系のトレーニングには綱渡りも取り入れられていた 【写真提供:池川博史】
右腕の「ため」も作れるようになってきた
課題だった右腕の“ため”も作れるようになってきた 【写真提供:池川博史】
コーチには助走の際に「あごを上げろ」というアドバイスをされ、やってみたらスムーズにスタートから助走に繋がるようになってきました。日本ではその点に関する指摘が無く、基本は下半身の動きを言われていたので、とても新鮮なアドバイスで救いになりました。
(2国目の渡航となったフィンランドでは)ドイツでは全助走で槍を持って本格的に投げることがなかったので、フィンランドでは槍を持って実際に助走付で投げました。最初のうちはあまり投げることはしなかったのですが、最後の週に実際に助走付で投げる練習に取り組みました。練習では助走から楽に投てきに入るフォーム作りをして、主にチューブを使ったトレーニングで投げの形を作り、あとは鉄球ボールを使って投げたり、壁に向かって投げる練習もしました。