プレミアム感満載の「JOSHI PRO祭り」 プロデューサー・飯田が語る見どころ

泉井弘之介

21日に後楽園ホールで開催される「JOSHI PRO祭り」。大会の見どころをプロデューサーの飯田美花に聞いた 【LADYS RING】

 プロレスリングWAVEと女子プロレス専門誌「LADYS RING」のコラボ興行「JOSHI PRO祭り」が21日に東京・後楽園ホールで開催される。

 これまではWAVE主催で、「YOUNG OH!OH!」というキャリア5年未満の女子プロレスラーを集めた大会が昨年まで定期的に開かれていたが、今大会はその発展的な形になったものといえる。「YOUNG OH!OH!」と同様、大会のプロデューサーを務める飯田美花(プロレスリングWAVE)に見どころを聞いてみた。

「JOSHI PRO祭り」は新たな挑戦

「YOUNG OH!OH!」よりも、さらに新しいものをやりたいということで全試合シングルというカードに 【LADYS RING】

――まずは、「JOSHI PRO祭り」の趣旨から聞かせてください。

 基本は「YOUNG OH!OH!」と同じです。いろんな団体の若手を集めて、その原石を育てていこうと。今回は、後楽園が舞台なのでもっと大きくやろうと、これまでの「キャリア5年未満」から幅を広げて、「10年未満」という出場枠にしてみました。

――なんといっても通常の大会との大きな違いは、各試合10分1本勝負によるシングルマッチで、全10試合と、過去に例を見ない形式となりました。

 はい、これは「YOUNG OH!OH!」よりもさらに、新しいものをやりたいということと、シングルのほうがより分かりやすく選手の色が出るんじゃないかということですね。

――今までの「YOUNG OH!OH!」の規模をより大きくした感じですね。

 新たな挑戦ととらえていただければいいと思います。

第1試合から王者同士の激突

――さてその全10試合を見てみると、特徴あるラインアップとなりましたね。まず第1試合ではWAVEのレジーナ王者である水波綾(WAVE)と、OZアカデミーシングル王者の松本浩代(フリー)がいきなりぶつかります。

 はい、現役の王者同士による対決を第1試合に置くことで、大会が最初から盛り上がって行くんじゃないかという期待がありますね。それと、いまのヤングたちが5年後に目指すところはチャンピオンだったり、団体を背負っているということなんじゃないかなと。今回出場してくれるヤングたちの未来のお手本という2人の対決です。

――そして第2試合はチェリー(DDT)対雪妃真矢(アイスリボン)の異色対決です。

 チェリーさんは、「YOUNG OH!OH!」の時には終身名誉顧問だったんです。チェリーさんだけは年齢やキャリア関係なく、いつでもヤングという。

――一種の治外法権的な。

 雪妃さんにも若干似たようなところがあるんじゃないかなって思います(笑)。本当、雪妃さんはいろいろなものを持っている人だなって。才能を感じるし、それはチェリーさんも同じだし。2人のハイセンスな戦いが繰り広げられそうです。その中で、チェリーさんと絡むことで、いつもと違う雪妃さんが見たいなーって思います。

――さて第3試合も注目選手、ERINA(KAIENTAI DOJO)が登場して、花月(フリー)と対戦です。

 ERINA選手はまだデビューしたばかりということもあって、他団体も、女子団体もこれが初参戦なんですよ。それに対する相手は花月さんが向いていると思います。安定感のある実力派だし、こういうあまり他所に慣れていない、試合をあまりしたことのない若手と当てるのは申し分ないなって。花月さんだったら間違いないっていう、信頼のできる存在です。

――そして次もWAVE初登場となる万喜なつみ(ビギニング)が長浜浩江(WAVE)とシングルです。

 私も長浜も一度、万喜さんの試合を見たことがあって。自分たちの出た大会にたまたま万喜さんも出ていたんですけど、「万喜さんがすごいねー」って2人でずっと言ってて。でもまさか対戦する機会が来るとは思ってなかったですね。万喜さんは運動神経もよくて、元気印って感じです。

――そうですね、入場のバトンパフォーマンスから必見です。

 お客さんも万喜さんを見るのが初めてって方もいると思うので、そういうところも楽しみにしてもらえたらなって思います。

異次元対決やチャレンジマッチも

――続いては異次元対決、フェアリー日本橋(OSAKA女子)対白姫美叶(センダイガールズ)戦です。

 なんでこうなったんでしょ(笑)。出発点としては、今回、1試合くらいフェアリーさんみたいな試合があってもいいんじゃないかっていうところからなんですね。白姫さんとは自分、デビューした当時に当たったことがあって、この間、久々にWAVEの大会に出てもらったんですけど、それを見て、ものすごく成長した感じがありました。まず、そういうのを踏まえつつ、白姫さんも意外と隠し持ってる何かがありそうじゃないですか。みんなが知らない白姫さんがいるんじゃないかと(笑)。そういうのをフェアリーさんとの闘いで見られるかどうか。完全に相手にしないのか、ものすごいものを持っているか、どっちかだと思います。

――さて6試合目はSareee(シードリング)対沙紀(フリー)戦です。

 実はこのカードすごく楽しみです。これまでもまったく接点がない2人なんですね。ここでしか見られないカードと言うか、そういう接点が見られなかった対決がここでやれるのが大会の特徴じゃないかなと思います。沙紀さんってすごく存在感があるんですよ。体も大きいし、背もあるし、きれいだし、明るいし、華もあって。Sareeeちゃんもスタイルもよくて、顔もかわいくて、明るくって。この2人なんか似ているところがあるなって思います。

――そして次は藤本つかさ(アイスリボン)対門倉凛(マーベラス)戦です。

 このシングルは理想的なチャレンジマッチですね。つっかさんが下の選手を引き出す力はすごいなーっていつも思います。門倉さんは“ザ・新人さん”みたいな感じですね。競泳用水着を着ている新人さんっていまはもう、珍しいし。それに新人らしい一生懸命さも伝わってくるし。一度、WAVEでこの2人はタッグで当たってたことがあって、すごくいい試合をしていたので、いつかシングルで当たってほしいと思っていたカードです。

メインは山下vs.橋本「続きが見たいカード」

――次はすごい対決ですね。大畠美咲(WAVE)対世志琥(シードリング)戦!

 すごいですよね、ありそうでなかった対決ですね。意地と意地のぶつかりあいになりそうな、デンジャラスなシングルマッチだと思います。大畠さんはもう言わずと知れたテクニシャンなんですけど、世志琥もパワーの中に隠れたテクニックがあって。もしかしたらガツガツやるよりも、かっちりした試合になるのかな……、どういう試合になるんだろうっていう楽しみがあります。

――もっとも想像つかない対決ですね。続いてはセミの夏すみれ(WAVE)対彩羽匠(マーベラス)戦です。

 この2人は同期なんですけど、まったくタイプが違います。いま、女子プロ界の未来はこのあたりの世代にあると思うので……。未来のカギとなる2人の同期がどういう試合をするのか、という楽しみがあります。彩羽さんは相当な実力っぷりですけど、夏もちょっとづつ成長してるところがある。この試合は夏も実力で引かないで頑張ってほしいです。

――そしていよいよメインイベントは、山下りな(OSAKA女子プロレス)対橋本千紘(センダイガールズ)、ヤングの中のヤングな2人が務めますね。

 これはもうどっちが勝とうが負けようが、ここですべての決着がつかないで欲しいですね。まだまだ続きが見たいので、ここで終わらないでほしいですね。この間、WAVEの大会(3.5新宿フェイス)で2人がタッグで当たったんですけど、ガツガツやりあった後に、なにか物足りなさそうな感じがしたので、シングルでやったら思う存分やれるんじゃないかと思ってこのカードにしました。

いいなって思える存在を見つけて欲しい

――全10試合、どれもがプレミアム感のあるカードが並んだ感がします。それでは最後に大会のPRを改めてお願いします。

 通常の大会ではなかなか見れないカードがシングルで10本そろったことはすごいことだと思うし、これがきっかけで新たな戦いにも広がったりすることもあるだろうし。出場選手もこれまでの「YOUNG OH!OH!」より、キャリアの幅を広げたことでトップから若手までバランスの取れたメンバーになりました。後楽園ホールサイズの大会になっていると思います。お客さんにとっては、いろんな団体がそろったことで、この日初めて見る選手もいると思うので、いいなって思える存在を見つけて欲しいし、あらたな発見の場になって欲しいなって願っています。

■「JOSHIPRO祭り〜恋しさとせつなさと心強さと〜」
3月21日(火)東京・後楽園ホール 開場18:00 開始19:00


<シングルマッチ 10分1本勝負>
水波綾(WAVE)
松本浩代(フリー)

<シングルマッチ 10分1本勝負>
チェリー(DDT)
雪妃真矢(アイスリボン)

<シングルマッチ 10分1本勝負>
花月(フリー)
ERINA(KAIENTAI DOJO)

<シングルマッチ 10分1本勝負>
長浜浩江(WAVE)
万喜なつみ(ビギニング)

<シングルマッチ 10分1本勝負>
フェアリー日本橋(OSAKA女子)
白姫美叶(センダイガールズ)

<シングルマッチ 10分1本勝負>
Sareee(シードリング)
沙紀(フリー)

<シングルマッチ 10分1本勝負>
藤本つかさ(アイスリボン)
門倉凛(マーベラス)

<シングルマッチ 10分1本勝負>
大畠美咲(WAVE)
世志琥(シードリング)

<シングルマッチ 10分1本勝負>
夏すみれ(WAVE)
彩羽匠(マーベラス)

<シングルマッチ 10分1本勝負>
山下りな(OSAKA女子)
橋本千紘(センダイガールズ)
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