【スキー】ノルディック複合 山本涼太選手が8位 今季初の一桁順位は「効率の良い走りを突き詰めていった結果」

チーム・協会
 ノルディックスキー複合のワールドカップ(W杯)男子は2月7日から9日まで、エストニア・オテパーで今季個人第13、14、15戦の3連戦が行われました。
 
 今大会は世界選手権前最後のW杯で、初日のマススタートで山本涼太選手(長野日野自動車SC)が8位、男子チームでは今季初めてのトップ10入りとなりました。

今季個人第13戦で8位に入った山本涼太選手 【全日本スキー連盟ノルディック複合チーム】

1日目マススタート10km

 初日のマススタートは先にクロスカントリーを行い、ジャンプの得意な選手にとっては後半に順位を上げるチャンスが大きい試合方式。山本選手は前半レースを22位、1位と18.5秒差の好位置につけると、後半ジャンプで94メートルを飛んで8位まで順位を上げました。
ジャンプに関し「調子が上がってきていない」という山本選手、この日のジャンプのみの成績は11位。つねにトップ争いをしていた本来の力を取り戻せば、マススタートではさらに上の成績が期待できるはずです。

〇1日目マススタート10km結果
8位 山本涼太
20位 渡部暁斗(北野建設SC)
26位 谷地宙(日本航空株式会社)
43位 渡部善斗(北野建設SC)
53位 木村幸大(岐阜日野自動車SC)

2日目グンダーセン10km

 2日目は定番のグンダーセン10kmレース。日本チームは20位の山本選手が最高で、谷地選手が23位で続きました。

〇2日目グンダーセン10km
20位 山本涼太
23位 谷地宙
35位 渡部暁斗
45位 渡部善斗
50位 木村幸大

3日目コンパクト7.5km

 最終日の今季第15戦は、後半のスタートタイム差が小さく設定され、クロスカントリーで順位が大きく変わるコンパクト方式。走りの調子が目に見えて上がってきている山本選手が前半ジャンプで13位につけると、7.5kmを全体15位の好タイムで走り切り15位でゴール。
 谷地選手がW杯では自身2番目の成績となる17位。また、クロスカントリーが得意な木村選手が、53位スタートから全体12位のタイムで21人を抜いて32位まで上昇。上位40人に与えられるW杯得点を今季初めて獲得しました。

〇3日目コンパクト7.5m結果
15位 山本涼太
17位 谷地宙
21位 渡部暁斗
32位 木村幸大
39位 渡部善斗

 ノルディックスキー世界選手権の男子は2月28日の混合団体から競技がスタートし、個人2試合(コンパクト7.5km、グンダーセン10km)と団体の4試合が行われます。日本チームは、10回目の出場となる渡部暁斗選手をはじめ、山本涼太選手、谷地宙選手、渡部善斗選手、初選出の畔上祥吾選手(岐阜日野自動車SC)の5人で臨みます。

山本涼太
「マススタートの8位はとても嬉しい。今季ここまで(クロスカントリーで)1分半だったり2分だったりという差が今回は20秒で抑えられたところが大きかった。ジャンプは少し不調だったけれど、その中でK点を越えるジャンプができたので、マススタートの結果にはとても満足しています。
クロスカントリーは集団の中でかなり走れるようになってきている。少しジャンプで差が開いてしまっても、集団での走りはうまくまとめられたんじゃないかな。これまではがむしゃらに頑張る、というわけではないけれどそういう感じで調整をしてきた。でも、身長も小さく、それでは走れないので効率の良い走りを突き詰めていった結果、少しずつ良くなってきたのかな。180cmセンチを超えるような大柄の選手もいますし、体格的にかなり不利な状態で走っているので、細身で小柄な選手がスピードを出すためには、自分の体を大きく使う必要がある。その技術、トレーニングを取り入れたことで少しずつ良くなってきたのだと思います。
まだジャンプの調子があまり上がってきてないかなと思う。クロスカントリーはシーズン初めに比べるといい感じもするけど、競り勝つところまではいっていないので、いい状態かと言われるとそうでもない。
3回目の世界選手権、今季の成績も状況も十分理解しているけれど、個人メダル獲得を目指して頑張っています。(大会に向け)まずは自分のジャンプを取り戻す、進化させるということに取り組みたい。昨今ジャンプもかなりレベルが高いところにあるので、その中で(後半距離を)いいスタートが切れるよう、レベルの高いジャンプを目指したい。クロスカントリーは今やっていて良くなってきているところをさらに伸ばして、集団で余裕を持った走りができるようにしたい」

FISノルディック複合の公式YouTubeではW杯の一部大会をライブ配信しており、配信済み動画も視聴できます。チーム公式インスタグラムで試合開始時間や配信リンクをお知らせしているので、フォローよろしくお願いします!
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著者プロフィール

公益財団法人全日本スキー連盟は、日本におけるスキー・スノーボード競技を統括すると同時に、普及・振興の役割も担う競技団体。設立は1925年、2025年には設立100周年を迎える。スキージャンプ、ノルディック複合、クロスカントリー、アルペン、フリースタイル、スノーボードの6競技において、世界で戦う選手たち「SNOW JAPAN」の情報や、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップなどの大会情報をお届けします。

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