Bリーグ発足、高校生たちをどう変えた? スター候補たちが挙げた3つの効果

鈴木栄一

Bリーグの存在が高校生に与えた影響とは? ウィンターカップ準優勝の東山高・岡田侑大(写真右)ら有望選手に聞いた 【坂本清】

 先日終えたばかりの高校バスケットボール冬の祭典「ウインターカップ」は、連日多くの観客が詰めかけ、今回も大きな盛り上がりを見せた。優勝した男子の福岡第一高(福岡)は、インターハイに続く二冠を達成。重冨周希・友希の双子の兄弟を中心としたスピード感あふれる走るバスケから繰り出される爆発力は、他チームと比べても頭1つ抜け出ていた。

 今大会には重冨ツインズを筆頭に、大学を経ての4、5年後、トップリーガーとしての活躍が楽しみな、少なくない数の光る原石たちがいた。そんな彼ら有望高校生プレーヤーにとっても、例年とは違う1つの大きな変化があった。それは昨年秋にスタートしたBリーグの存在だ。

目標の1つとなったBリーグ

 ここ10年間、日本バスケ界は実業団チームを主体としたNBL(旧JBL)、プロリーグのbjリーグと2つのリーグがトップカテゴリーに並んでいた。互いにそれぞれの目指す理念があったとはいえ、事情通でなければ、なぜトップリーグが2つあるのか理解することは困難だ。

 それは将来、トップリーグを目指す学生にとっても同じだった。しかし、Bリーグが誕生したことで、高校生選手たちは自分たちが目標とすべきステージが明確になり、どのリーグに注目していくべきかはっきりとなった。実際に複数の選手たちが「Bリーグが誕生して、トップリーグがどこか分かりやすくなりました」と述べていた。

 リーグがこれまでにない注目を集めていることで、世代を代表する選手たちにもプロバスケ選手になりたいという思いをより強くする効果が生まれていることは確かだ。迫力満点のゴール下へのドライブから得点を量産し、東山高(京都)を準優勝に導いた岡田侑大もその1人だ。「比江島(慎)選手(シーホース三河)、地元・京都ハンナリーズの岡田(優介)選手のプレーなどを見ています。バスケットボールは有名になってきており、自分も将来はプロになって活躍したいと思います」と将来を見据えている。

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著者プロフィール

1977年、山梨県生まれ。アメリカ・オレゴン大学ジャーナリズム学部在学中に「NBA新世紀」(ベースボールマガジン社)でライター活動を開始し、現在に到る。毎年、秋から冬にかけて母校オレゴン・ダックスの成績に一喜一憂している。

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