注目度上昇中のウィルチェアーラグビー 日本代表が語る競技の魅力とリオへの抱負

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提供:(公財)日本ラグビーフットボール協会

車いす同士の激突に、会場がどよめく

ウィルチェアーラグビーでは車いす同士がぶつかることが認められている。会場で池崎(右)が実演すると、激しい衝突音に会場がどよめいた 【写真:田村翔/アフロスポーツ】

 そしてウィルチェアーラグビーの最大の特徴は、車いす競技の中で唯一、車いす同士がぶつかることが認められている競技であるということだ。講演でも池崎と島川が実演し、勢いをつけた池崎が島川の車いすにぶつかると、会場には激しい衝突音が鳴り響き、会場はどよめいてこの日一番の盛り上がりを見せた。池崎は「(全力の)半分ぐらい」と語ったが、タックルを受けた島川がつんのめるほどの衝撃だった。司会の松瀬学氏からはけがを心配する声も聞かれたが、池崎は車いすが体を守ってくれていることを強調した。

 国際試合では日本人よりもさらに大柄な選手たちに突進される。試合中にタイヤがパンクすることもよくあるのだが、そういったタックルから守ってくれるのが前述のディフェンスの選手たちだ。そういった体の大きさや機能の違いを、チームワークや頭を使った相手との駆け引きで補えることも、ウィルチェアーラグビーの大きな魅力となっている。

リオに向けた意気込みと期待すること

4年前のロンドン大会は4位に終わった。池崎(左)はリオに向けて「メダルを勝ち取るためにやってきている」と意気込みを語った 【写真:ロイター/アフロ】

 競技の魅力を説明し終えると、話題は9月に行われるリオデジャネイロパラリンピックへと移った。日本は2004年のアテネ大会で8位、08年の北京大会では7位、12年のロンドン大会では4位と、着実にメダルへと近づいている。ロンドン大会にも出場した池崎は4位という結果について「悔しいという言葉しかない」と語り、リオに向けては「メダルを勝ち取るためにやってきている」と意気込みを語った。

 リオに向けてポイントを聞かれると、今井は「自分たちがミスをしないこと。自分たちに勝てるかどうか」と語った。島川も今井と同様の見解を示し、「今の代表は絶対に勝ちにいけるチーム。自分たちの実力が出せれば結果はついてくる」と自信をのぞかせた。

 最後に、選手たちはリオをきっかけに、ウィルチェアーラグビーを「純粋にスポーツとして楽しんで見てほしい」と語った。障がいがあることは関係なく、競技スポーツとして結果を追い求めること、アスリートとして競技に取り組む姿勢を見てもらいたいと願っている。池崎は「見て感じる部分がたくさんあると思うので、まずは見に来てほしい。ウィルチェアーラグビーをもっともっと知ってもらいたい」と呼びかけて、第1部の講演を締めくくった。

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