イチロー、過酷な遠征を経て代打で二塁打 3000安打まであと10本
現在とは比較が難しい三塁打記録
メッツ戦で二塁打を放ち、3000安打まであと10本としたイチロー 【Getty Images】
三塁打の大リーグ記録は、1899年から1917年までプレーしたサム・クロフォードの309本で倍以上の開きがあるが、彼を含め、上位の記録は球場が広かった1900年代初めのもの。レッズ時代にクロフォードが本拠地としていた「パレス・オブ・ザ・ファンズ」という球場の右翼は450フィート(約137.2メートル)もあり、左打ちのクロフォードにとっては有利だったと想像できる。クロフォードはその後タイガースへ移籍するが、本拠地「ネビン・フィールド」のセンターはなんと467フィート(142.3メートル)もあった。
となると、やはり今の記録との比較が難しい。イチローが11年半プレーしたセーフコ・フィールドも広い方だが、それでもセンターまでは405フィート(約123.4メートル、2013年から401フィートに変更)。ネビン・フィールドとは約19メートルの差があるのである。
ちなみにイチローが大リーグで放った92本の三塁打は、01年以降では、カール・クロフォード、ホセ・レイエス、ジミー・ロリンズに次いで第4位。イチローは11年、「僕、(三塁打は)そんなに多くないもん」と話したことがあるが、決して少なくはないと言えそうだ。
マーリンズは6点リードから逆転負け
同点とされた直後の回。マーリンズとしてはこのヒットで流れを引き戻せるか、というところ。続くJ.T.リアルミュートが四球で歩くと無死一、二塁となったが、これが結果的にはあだとなる。2番のマーティン・プラドが一塁前にバントをしたが、これがダッシュしてきた一塁手の正面。イチローは三塁でフォースアウトとなり、プラドも一塁でアウト。最悪のダブルプレーだった。
その裏、メッツはヨエニス・セスペデスが2死一、二塁のチャンスで走者一掃の二塁打を放って勝ち越し。中盤以降の勢いの差がそのまま出た。
マーリンズとしては、フェルナンド・ロドニーをトレードで獲得して勝ちゲームの継投を完璧にしたはずだったが、このところ、デービッド・フェルプス、守護神のA.J.ラモスにも疲れが見え、今日はロドニーが打たれた。6点差をひっくり返されたこともそうだが、強みのはずのリリーフ陣が崩れ、よりダメージの大きな敗戦となった。
なお、イチローは、二塁打で大リーグ通算3000安打まであと10本とした。大きなマイルストーンがいよいよ視界に入ってきている。