五郎丸、南ア戦前に「恐怖はあった」 日本代表W杯総括会見、選手コメント

スポーツナビ

藤田慶和「もっと上に行きたい」

今後は所属する早稲田大に恩返しがしたいと語った藤田慶和 【スポーツナビ】

――今後は7人制を中心にプレーする? 大学との兼ね合いは?

 大学もセブンズはずっと理解してくれていることだと思うので、11月頭のアジア選手権が終わってから大学に、ということになると思います。今回、4年間大学にもチームにも迷惑をかけてしまったんですけれど、このW杯前に応援ムービーだとか、いろいろな人からメールやLINEをもらって、あんなに(練習に)いないのに大学のみんなに支えられているというのはすごくうれしいなと思いますし、支えられている恩返しもしたいです。大学に戻ってから、しっかり早稲田に貢献できるように頑張っていきたいなと思います。

――さらに世界への意識は強くなったのでは?

 そうですね、あんなに良い舞台で試合をすると、やっぱりもっと上に行きたいなという思いもありますし、これから社会人(ラグビー)に出て行くにあたって、しっかり海外というのを見据えて、1つ1つの練習や私生活を送って生きたいなというのは思っています。

――自身の地元の人たちの反応は?

 僕は京都出身で、福岡に3年間いましたが、本当に支えてもらった人から応援メッセージをいただいて、ラグビーで日本が盛り上がってくれるというのはうれしいことですし、僕たちが望んできたこと。これから19年、それ以降も(盛り上がりを)継続していくために、僕たちの頑張りが必要になってくると思うので、しっかりそこを理解して、ここで浮かれるのではなく、もう一度ハードワークをし直して、位置から積み上げてきたいと思います。

福岡堅樹「廣瀬さんが一番の陰の功労者」

福岡堅樹は控えに回った廣瀬俊朗に感謝の弁を述べた 【スポーツナビ】

――今日から19年に向けて新しいスタートとなる。これからはチームの末っ子から中堅になるが、今後に向けて学んだことは?

 この代表で勝つ文化を作れたと思うので、その空気を一緒に味わった身として、そういうチームの雰囲気に対して、(今後は)自分が積極的に意見を言えるようになりたいと思います。また、下から入ってくる選手たちが、自分みたいに怒られたりして、ネガディブになった時に良いアドバイスができるような存在になりたいです。

――リーチ主将が先ほど、19年W杯に行くような世代が勝つことは知っているが悔しい思いをしていないことを気にしていたようだが?

 11年W杯を経験していないという意味では、W杯の悔しさを知らないという意味では、確かにその頃を知っている選手からしたら(悔しさは)少ないかもしれませんが、自分自身に置き換えてみたら、自分が出た試合はスコットランド戦だけで、負けた試合だけになってしまって。そういう意味では、すごく悔しい思いをしている部分はあって、次こそは勝ちたいという気持ちはある。そういう意味で、勝ちしか知らないというよりは、自分自身は負けを経験して悔しさを味わっている。そこは大丈夫かなと思います。

――ジョーンズHCが日本のラグビー文化の問題をよく指摘する。今回、世界のラグビーを経験して、日本の大学ラグビーの問題点を感じた?

 甘さはすごくあると思います。代表に来て自分自身が変わったのはそういうところだと思います。特に(所属する)筑波大は自由を重んじているところでもあって、自分たちの自省を大事にしている。裏を返せば自分で自立できなければ、すごく堕落した生活にもなりかねない。しっかり自分で律することができるのが、本当のプロ選手だと思う。それを自分がこうやって代表で味わってきたからには、チームとしてもっと良い雰囲気に高めていかないといけないなと思っています。

――7人制ラグビーに向けては?

 休めるところはしっかり休んで。自分自身セブンズの経験自体もまだまだ浅いので、しっかりと経験してチームになじんでおかないと、五輪にもなかなか呼んでもらえない。できるだけセブンズにも参加したいと思います。

――W杯でこういう結果を残したことで、五輪への意識も変わった?

 結果を残したことは自分自身の自信にもつながったと思いますし、そういった意味で、五輪でも良い結果を残さないといけないなと。今回の結果によって(ラグビー)人気が上がってきている中で、次の五輪でさらに結果を残せれば、どんどん高まって、2019、2020とすごく盛り上がると思う。そういう意味では次も重要な一戦になるかなと思います。

――控えだった廣瀬俊朗選手の存在が支えになっていたようだが、どういう声の掛け方をしてくれていた?

 本当に前向きに声をかけてくれて。廣瀬さんがいなかったら精神的にキツかったんじゃないかなと。そういう意味で(廣瀬選手は)最後まで出られなかったですけれど、率先して最後までチームの雰囲気を高めてくれてすごく大きな存在でした。

――言われた言葉で影響を受けたのは?

 言葉云々というよりは、1つ1つのプレーだったり、言うこと全てがしっかりと前向きにみんなをさせてくれるような心に響くようなことを言ってくれるので、1つの言葉というよりは、全体的に(印象に)残っています。

――メンバーから外れた選手がいると、どうしてもチームの士気は落ちがちだが、今回は彼らがチームを盛り上げていたように見えた。

 本当に今回、あれだけ結果を残せたのも、ノンメンバーの選手たちがしっかりと、特に廣瀬さんたちがしっかり相手のプレーを分析して、相手のプレーの特徴をしっかり自分たちに落とし込んで、サインプレーだったり特徴のあるプレーをみんなでやったのが試合に出ていたと思うので、一番の陰の功労者だなと思います。

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