東の伏兵マイネルキッツ波乱V! 松岡の進言が激走生んだ=天皇賞・春
東の伏兵マイネルキッツが驚きの激走V! 【スポーツナビ】
一方、クビ差の2着には4番人気アルナスライン(牡5=松元茂厩舎)、さらに1と3/4差の3着にはドリームジャーニー(牡5=池江寿厩舎)が入線。なお、07年GI菊花賞の勝ち馬で1番人気に支持されていたアサクサキングス(牡5=大久保龍厩舎)は9着、昨年のGIジャパンカップ馬で最優秀4歳以上古馬にも選出された2番人気スクリーンヒーロー(牡5=鹿戸厩舎)は14着にそれぞれ敗れた。
日経賞から天皇賞・春へ、松岡「自分からお願いした」
松岡(右)の進言、そして国枝調教師の信念である栗東調教がマイネルキッツの素質は開花させた 【スポーツナビ】
「うれしいですね。前走の日経賞から自分なりの考えでやってきたことが間違っていませんでした。それが証明できて本当にうれしいです」
マイネルキッツの下剋上を導いた波乱劇のもう一人の主役、24歳の若武者・松岡が会心の笑顔を浮かべた。ジョッキーの語った「自分なりの考え」というのは、4着に敗れた今年1月のGIIアメリカジョッキークラブカップ後のローテーション。陣営はGIII中京記念を予定していたが、「日経賞から天皇賞へ行かせてくださいと自分からお願いしたんです。何戦か乗っていてこの馬のクセもつかんでいたし、日経賞から天皇賞の方が合っていると思ったので」と松岡自らが強く進言していたのだ。そして、これが、ズバリ的中したのだった。
道中ロスなし、国枝師「これは何かやりそうだなと」
道中は何のロスもなくインをピタリ追走 【スポーツナビ】
「返し馬の時から、いつもとは具合が違うなと思いました。きょう、やっと能力をすべて出し切ってくれましたね」
レースは2番枠スタートから馬なりで中団をキープ。難コースの淀3200メートルだが、松岡は「1200メートルでも3200メートルでも競馬は競馬ですから。位置取りはどこでもいいと思っていました」と、気負うことなく自然体。向こう正面ではすぐ前を2番人気の東のエース・スクリーンヒーローと横山典が歩を進めており、「ちょうど前が開けて、スクリーンヒーローにいい感じで誘導してもらう形になりましたね」と、何のロスもなく最内の経済コースを上がっていく。
この道中を国枝調教師が振り返り、「ウソみたいにロスなく折り合っていけましたからね。これは何かやりそうだな、と思いました」と、すでにこの時に激走の予感があったという。