凄い心拍数リアルに代打戸崎はヤル気満々 GI馬4頭集結、中山記念の記者座談会
競馬専門紙「優馬」トラックマン座談会
人気は5歳の2頭 アンビシャスvs.リアルスティール
最終追い切りで坂路を駆け上がったリアルスティール(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】
武井「昨年のこのレースでは同世代の二冠馬ドゥラメンテにクビ差まで迫っての2着、続く大阪杯では年度代表馬となるキタサンブラックを破ったことを考えれば、GIタイトルこそなくても、実力は間違いなく現役トップレベルと言えます。折り合いに課題のある馬ですが、このレース同様にコーナー4つの内回りとなる大阪杯でもスムーズに競馬ができていたように、コース形態も合うんだと思いますね」
小野智「ルメール騎手が乗って5戦3勝、2着2回という相性も凄いですよね。天皇賞からリフレッシュしてココ、というローテーションも昨年と全く一緒ですし、ここは逆らえませんよ」
久光「他のジョッキーが乗るとかなり苦労している難しい気性の馬を、これだけ完璧に乗りこなすんですから、よほどルメール騎手と手が合うんでしょうね。昨年、同じ斤量で先着したリアルスティールには、今回1キロ貰えていることも、この上ない有利な材料ですよ」
大江原「昨年からドゥラメンテがいなくなっただけのメンバーなんだから、当然2・3着馬の争いと見ていいけど、小回り1800mのキレ味勝負なら、アンビシャスが一歩リードだろうな」
デスク「ただ、昨年との違いは、このあとの大阪杯がGIに昇格したことだろうな。今までの有力馬は、その先までを見据えての使い出しだったけど、ちょっと仕上げのニュアンスも変わってくるんじゃないか」
小島「その点でもアンビシャスには有利に働くと思いますよ。これまで何故かGIでは結果が出ていないこの馬にとって、大阪杯のGI昇格は千載一遇のチャンスですし、その更に先の目標があるわけではないはずです。その2000mよりも、ベストと思える1800mのここは、勝っておかないと次へ進めませんね」
西田「私も昨年の2・3着馬を中心に考えるべきだと思っていますが、折り合い面に不安を残すアンビシャスよりも、この距離では抜群の安定味を誇るリアルスティールの方を信頼したいですね。臨戦態勢としても今年は昨年以上だと思いますし、昨年のコンマ1秒差は逆転可能と見ます」
坂倉「確かに、リアルスティールは全3勝が1800mですし、中山1800mでは昨年3着のみならず、3歳時のスプリングSでキタサンブラックにクビ差まで迫ったパフォーマンスもなかなかのものでしたからね。皐月賞でも2着ですから、中山コース自体の適性も確かだと言えますよ」
細川「厩舎では運動後の心拍数などを最近測っているそうですが、けっこう凄い数値を出しているそうで、目標は昨年同様にこのあとのドバイとはいえ、仕上げに関しては申し分ないですね」
デスク「当初は、ここもムーアの予定だったけど、オーストラリアのGIに騎乗するとのことで帰っちゃったんだよな」
小野智「棚ボタで騎乗依頼が来た戸崎圭騎手ですが“こんなチャンスを貰ったので是非勝ちたいです”と、ヤル気満々でしたね」