凄い心拍数リアルに代打戸崎はヤル気満々 GI馬4頭集結、中山記念の記者座談会

競馬専門紙「優馬」

2強ムードを断ち切るのはこの馬だ

この後はドバイにチャレンジする昨年の秋華賞馬ヴィブロス(青帽)(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

守屋「僕は4歳牝馬ヴィブロスを狙います。京都記念でマカヒキが敗れたとはいえ、ゴールドドリームがフェブラリーSを勝ったように、やはり4歳馬の世代レベルは全体的に高いと見るべきです。ゴール前は少し流す余裕もあった秋華賞は、完勝と言っていいですし、負けたチューリップ賞、フラワーC、紫苑Sはいずれもペース不向きや不利を受けたもので、力負けではなかったことを証明したと思いますよ」

佐藤直「この中間のヴィブロスは、体質強化もあって3歳時よりもビシビシ追えて、内容の濃い調教を消化しているからな。一瞬のキレ味が生きる中山なら、一線級の牡馬と互角以上に戦えるはずだぞ」

広田「前走後のリフレッシュで、馬体が一回り成長した感を受けますし、姉のヴィルシーナもこの時期に馬体が良化したように、まだまだ可能性を秘めている馬ですよ。今回は、古馬の牡馬相手に力試しの一戦となりますが、持ち前の瞬発力が生きる展開になれば、浮上の余地は十分ありますね」

山崎「同じ牝馬でも、忘れてはならないのが一昨年の覇者ヌーヴォレコルトですよ。斎藤誠師が“競馬が近づいているのを馬がわかっている”と言うように、一追いごとに動きが良くなって、仕上りは抜群です。好メンバーが揃ったとはいえ、力自体に衰えは見られないですからね」

守屋「米国遠征の2走前、4戦ぶりに手綱を取った岩田康騎手が見せた渾身の追い比べは見応え十分で、レース映像を見ながらつい声が出てしまったほどでした。この“闘魂注入”による1年9か月ぶりの勝利は、完全復調をアピールしたものでしたし、前走も苦しい位置からよく4着にまで追い上げていました。2年前と同じ54キロの斤量なら、再現の可能性もありますよね」

西田「その2年前には2着だったロゴタイプですが、前走の香港マイルはゲートで2分半も待たされたことで、高まっていた気持ちが落ち着いてしまったようです。直線でもゴチャつくロスがあって“スムーズだったら、もっと差は詰まっていた”と、田中剛師も悔しがっていました。当然、◎の期待をかけていい馬なんですが、今回に限っては“時計は出ているが、いい頃の弾ける感じには少し足りない”とのことで、印は下げざるを得ませんでしたけど」

伊利「僕は中山での実績が一息とはいえ、本格化以前の成績なら度外視できると思えるネオリアリズムを狙います。父のネオユニヴァースは、産駒が芝の重賞で24勝していますが、その半数の12勝が中山なんです。あのモーリスを封じた札幌記念が示すように、コーナー4つの中距離がベストの馬。勝負になっていいですよね、小島さん」

小島「前走については、陣営が出発前から“マイルCSの疲れが残っていて、中2週での海外遠征は心配”と言ってましたから、結果にも納得できましたし、今回は若干太目でも、息はできた様子です。折り合いに難しい面がありますが、デムーロ騎手なら不安もありませんからね。ただ、“ドンと来い”という取材の感触はなかったんですよね。大崩れはないと思いますが…」

馬場「僕はツクバアズマオーを。近年こそドバイや大阪杯のステップとしての側面が強いレースですけど、元々は中山巧者の活躍が目立っていたレースですよね。この馬は、本格化した4歳暮れ以降の5勝を全て中山で挙げていますし、“この2連勝はメンバーにも恵まれたが、余力のある勝利だった。中山金杯の時より状態は上だし、この相手でどれだけやれるか、楽しみの方が大きい”と、陣営も期待を寄せてました。叩き台として参戦する有力馬との差も、順調度で埋まると思います」

デスク「実は、今回の俺の勝負馬は、そのツクバアズマオーなんだ。もっと◎が並ぶかとも思ってたんだが、馬場ちゃんだけとはな」

馬場「もう一頭挙げさせてもらうなら、サクラアンプルールですね。これまた4戦3勝の中山巧者ですし、前走にしても勝ち馬とは枠順の差です。試金石となるここは“相手が強くなるし、どこまでやれるかな”と、陣営も控え目なコメントでしたが、脈はあると思います。ツクバとのフォーカスでいくら付くか、楽しみですよ」

デスク「ま、そのフォーカスは、俺は買わんが」

木谷「昨年はベストウォーリアを買って外し、今年はモーニンを買って外し…。まだ先週の傷が癒えてない僕ですけど…。昨年2、3着のアンビシャスリアルスティールは抜けてるとして、割って入れそうなのはネオリアリズムくらいだと思うんですけどねぇ。小島さんの煮え切らない評価は気になるところですが…」

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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