樫で輝くシンハライト直線100mの脚に凄み 池添「1番証明したい」真の決着戦は秋へ

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牝馬クラシック二冠目、樫の女王に就任

池添騎乗の1番人気シンハライトが直線突き抜けオークスV 【写真:中原義史】

 JRA3歳牝馬クラシックの二冠目、第77回GIオークスは22日、東京競馬場2400メートル芝で行われ、池添謙一騎乗の1番人気シンハライト(牝3=栗東・石坂厩舎、父ディープインパクト)が優勝。後方待機から最後の直線、馬群を割りながら一気に差し切り、樫の女王の座に就いた。良馬場の勝ちタイムは2分25秒0。

 シンハライトは今回の勝利でJRA通算5戦4勝、重賞は2016年GIIIチューリップ賞に続く2勝目。騎乗した池添は08年トールポピー以来となるオークス2勝目、同馬を管理する石坂正調教師は12年ジェンティルドンナ以来の同レース2勝目となった。なお、池添は最後の直線で外側に斜行しデンコウアンジュ(牝3=栗東・荒川厩舎)の進路を妨害したとして、5月28日〜29日の開催日2日間の騎乗停止処分となった。

 なお、クビ差の2着には戸崎圭太騎乗の2番人気チェッキーノ(牝3=美浦・藤沢和厩舎)、さらに半馬身差の3着にはミルコ・デムーロ騎乗の5番人気ビッシュ(牝3=美浦・鹿戸雄厩舎)が入った。

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「もう“(1着は)ない”位置だと」

ファンの声援に応える池添とシンハライト、人気・実力どおりの強さを見せたレースだった 【写真:中原義史】

 桜花賞馬もいなければ、2歳女王にしてNHKマイルC馬もいない。3歳牝馬3強のうちの2枚を欠くメンバーだから、残る1枚のシンハライトに勝利が転がり込んできた――などというレースではない。最後の直線、馬群を割って突き抜けた最後の100メートルの末脚には、恐ろしいほどの“凄み”があった。

「実は4コーナーを回ってきたときに、シンハライトがどこにいるか分からなくなってしまったんです。次に私が確認できたのがまだ前から7、8頭目。もう“(1着は)ない”位置だと思いました」

 石坂調教師が振り返ったこの場面。前半1000メートルの通過が59秒8と、ある程度流れていた道中、シンハライトと池添はトレーナーから受けた指示通り、2枠3番を利して内ラチ沿いぴったりを追走していた。

「せっかくの内枠なんだからロスなく回って来い、と。石坂先生からはそれだけ言われていたんですが、今日は内外での有利不利もなさそうでしたし、僕もそのつもりでいたので最後の直線は真ん中を突いていこうと思ったんです」

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