イチロー、開幕から4試合でまだ1打席 今季の出場機会はどうなる?

丹羽政善
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開幕戦のタイガース戦で代打に立ったイチロー。この打席はピッチャーファウルフライに倒れた 【Getty Images】

 マイアミで行われたタイガースとの開幕戦。4点を追うマーリンズは、5回裏2死一塁の場面で8番のアデイニー・ヘチャバリアが打席に入った。次は投手。昨年ならそこで「代打・イチロー」で、ヘチャバリアが凡退すると、イチローは翌6回表、投手の代打として打席に入っている。
 
 そこだけを切り取ればなんの不思議はないが、実はあのとき、“どういうことか”と考えらされる光景があった。ヘチャバリアの打席のとき、ネクストバッターズサークルにいたのはデレク・ディートリッチという内外野のユーティリティプレイヤーだったのである。
 
 ヘチャバリアが出て走者がたまればディートリッチ。何が何でもイチローではなかった。
 
 そのディートリッチは結局、9回裏、1点を返してなお2点を追う2死二塁の場面で代打に起用されると二塁打を打って後につなげた。翌日もやはり9回1死二塁という場面で代打に立つと、レフト前タイムリーを放って2試合連続で打点を挙げている。そのときイチローはといえば、ベンチ最前列で戦況を見守り、そのまま試合終了を見届けている。
 
 その後、マーリンズはさらに2試合を消化したものの、イチローには出場機会がなく、10日(日本時間11日)の時点で、打席数はわずか「1」にとどまり、安打はゼロである。10日の試合も、最後――――9回2死の場面で投手に打席が回ってくると、代打に立ったのは、ディートリッチだった。
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著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

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