鮮烈マカヒキ! 2歳王者撃破し皐月賞王手 父ディープと同じ足跡で無敗一冠へ
デビューから3戦3勝
ルメール騎乗のマカヒキ(手前)が2歳王者リオンディーズを破り弥生賞V! 3戦無敗で皐月賞へ 【スポーツナビ】
勝ったマカヒキはこれでJRA通算3戦3勝、重賞は初勝利。騎乗したルメール、同馬を管理する友道康夫調教師ともに弥生賞は初勝利となった。
ミルコ・デムーロ騎乗の1番人気リオンディーズはクビ差の2着に敗れデビューから3戦目で初黒星。武豊騎乗の3番人気エアスピネル(牡3=栗東・笹田厩舎)は、リオンディーズから2馬身遅れの3着だった。
「すごい脚。本当にすばらしい!」
マカヒキの驚異の切れ味に名手ルメールも舌を巻いた 【スポーツナビ】
「リオンディーズ、エアスピネルは強い馬。でも、マカヒキはすごい脚を使いました。本当に強かったですね。素晴らしい!」
驚異としか言いようのない末脚のキレに、手綱をとったルメールも目を丸くするばかりだった。
レースはまさかの最後方スタート。「ビックリしました(笑)。スタートが速くなくて後ろになってしまった」。さすがの名手もこのスタートポジションには面食らったようだが、こんな序盤のつまずきもモノともしない精神力が、マカヒキには備わっている。
「中山はいいポジションが必要なコースなので、1コーナーから上げていったんですが、彼はとても乗りやすい馬。リラックスしていましたし、流れに乗っていけました」
3コーナーあたりから徐々に加速していき、勢いをつけながら4コーナーは大外へ。この時、リオンディーズは堂々と先頭に立ち、もう1頭のエアスピネルも絶好位から前を捕らえようとしている残り300メートル。ライバル2頭が先んじて勝負を決めにかかろうとしている中、しかし、2頭よりまだ後ろにいたルメールは、マカヒキの勝利をすでに予感していたという。
「ラスト300メートルは素晴らしかったですね。反応がすごかったですし、直線はとてもいい感じで伸びていってくれました」
ルメール、本番はどちらに乗る?
サトノダイヤモンドの主戦でもあるルメール、皐月賞はどちらを選ぶのか? 【スポーツナビ】
リオンディーズ、サトノダイヤモンドに続くクラシック最有力候補が飛び出し、これでさらに本番が面白くなってきたわけだが、困ったのはルメールだ。2月のGIIIきさらぎ賞を圧勝したこちらも無敗馬サトノダイヤモンドもお手馬としており、本番はどちらに乗るのかという苦しい選択を迫られることになる。
「今年はいい3歳馬がたくさんいて、皐月賞がとても楽しみです。でも、どちらに乗るかまだ分かりません」
体が2つほしい、という心境だろう。ルメールの選択は皐月賞、さらにダービーへと続く春二冠の争いを予想する上でも大きな影響を与えそうだ。