桃田賢斗と奥原希望が抱くライバル心 リオ五輪へ勢いづく日本バドミントン界
スーパーシリーズ・ファイナルで日本人選手として初めて優勝した桃田(右)と奥原 【平野貴也】
まだ超えなければいけない壁がある
今大会での対戦は実現しなかったが、桃田は3強に割って入る意気込みをのぞかせた 【Getty Images】
ただし、3大会連続の五輪金メダルを狙う伝説的存在のリン・ダン(中国)や、2大会連続で五輪銀メダルを獲得しているリー・チョンウェイ(マレーシア)は今大会に出場しておらず、まだ勝ったことがない強敵だ。彼ら2人に加えて3強と呼ばれるチェン・ロン(中国)は出場していたが、準決勝で敗れたために対戦は実現しなかった。世界の頂点に立つためには、まだ超えなければいけない壁がある。帰国会見では「自分の実力が3人を超えたかと言えば、そうではないと思う。その3人を脅かす1番手になれたことは楽しみではあるけど、もっと苦しくなるんだろうなという気持ちもある。ただ、リオ直前までには対等に試合ができて、どっちが勝つか分からないくらい強くなりたい」とやや控えめなコメントの中に、3強に割って入る意気込みをのぞかせた。
実際、会見後に話を聞くと「彼らと対等に戦える気持ちを持っていいと思っている。勝ちたいというより、早く倒さなければという気持ち。正直、チェン・ロンが準決勝で負けたというだけ。おこぼれ優勝みたいな見方をされている部分もあるみたいだけど、違うと思う。自信があったし、どっちが勝ってきてもいいと思っていた」と対抗意識をあらわにした。実績で下回ることは認めるが、今の実力が劣るなどとは認めないとでも言いたげな表情が印象的だった。