【DDT】8.23両国でKUDOvs.坂口の酒呑童子対決=棚橋vs.HARASHIMAの初一騎打ちが決定

高木裕美

棚橋「鍛え方の違いを見せてやる」

8.23DDT両国大会でHARASHIMAとの一騎打ちが発表された棚橋 【前島康人】

 28日のDDTプロレスリング「KING OF DDT 2015 TOKYO」東京・後楽園ホール大会では、8.23東京・両国国技館大会の主要対戦カードが決定。超満員札止めとなる観客が興奮に包まれた。

 両国大会に、昨年に続き新日本プロレスの棚橋弘至の参戦が決定。DDTのエースであるHARASHIMAとの初の一騎打ちが発表された。

 この日、私服姿で会場に姿を現した棚橋は、他団体でもファンサービスを実施。対戦相手を前に「筋肉に関しては、オレの方が鍛えている」と拳を握ってHARASHIMAのお株を奪うも、HARASHIMAも「僕の方が、プロレスを愛してまーす」とお返し。早くも相手の決め台詞を奪い合って臨戦態勢に突入した。

 棚橋は「HARASHIMA選手は他団体の未知のゾーン。飯伏選手ともまた違う。異分子、外敵という部分も必要なので、戦う時はシビアに行く。鍛え方の違いを見せてやる。言った言葉を飲み込むなよ」と、あくまでも外敵として潰しに行くと予告。一方のHARASHIMAはあくまでもスマイルを崩さず、「ワクワクしてる。非常にテンションが上がってる。素晴らしい選手」といよいよ迎える初シングルマッチにワクドキしまくった。

KUDO、挑戦権行使ですぐに王座奪還

坂口(右)が「KING OF DDT」を制し、8.23両国大会で酒呑童子の盟友であるKO−D王者KUDOとのシングルが決定 【前島康人】

 この日のメインイベントでは「KING OF DDT 2015」決勝戦が行われ、トーナメントを勝ち抜いた坂口征夫と竹下幸之介が激突。20分近くに及ぶ死闘の末に坂口が勝利し、両国大会のメインで、KUDOの持つKO−D無差別級王座に挑戦することが正式決定した。

 先に両国メインの切符をつかんだのはKUDOだった。KUDOはセミファイナルで、マサ高梨&MIKAMIと組んで、HARASHIMA&ヤス・ウラノ&彰人組と対戦。「いつでもどこでも挑戦権」を保持していた高梨からウラノが3カウントを奪うと、その場で権利を行使し王者に挑戦。さらに、大家健までもが飛び入りで挑戦権を行使し、3WAYマッチの末、大家がウラノをフォール。KUDOは敗れずして王座から転落してしまった。だが、最後の挑戦権を保持していたKUDOも即座に挑戦表明。わずか数分で大家を玉座から追い落とし、再びベルトを巻くと同時に、両国までの王座を確定とした。

坂口、ベルト挑戦に「今のオレは強い」

決勝では竹下との激闘を制して両国の切符をつかんだ 【前島康人】

 迎えた決勝戦では、ともにこの夏プロレスデビュー3年目を迎える坂口と竹下が激突。坂口は父親譲りの体格と、総合格闘技でならした蹴り、サブミッションで終始ペースを握ると、竹下こだわりのジャーマンスープレックスもカウント2でキックアウト。バックドロップ、ハイキック、ヒザ蹴りと一気にたたみかけて3カウントを奪った。

 かつての学生プロレス時代の仲間たちとの3WAY戦を乗り越え、一度は失った至宝も取り戻し、気持ちを新たにしたKUDOは「両国でもオレがチャンピオン」と、今の酒呑童子の仲間である坂口に宣戦布告。だが、父親も果たせなかったシングルでの両国のメインの舞台をつかんだ坂口も「今のオレは強い。オレは15人の思いを背負っている。負ける気はしない。最高の舞台で最高のベルトをもらう」と至宝戴冠へ自信をのぞかせた。

「魔法にかかった」Lilicoも両国参戦

元アイアンマンヘビーメタル級王者Lilicoが「魔法にかかっちゃいました」と両国大会参戦を表明 【前島康人】

 また、両国大会では、タレントで元アイアンマンヘビーメタル級王者であるLiLiCoさんのプロレスデビューも決定。以前は用心棒のベルナール・アッカを代理人として戦わせていたが、「DDTの魔法にかかっちゃった。私も戦いたい」と体をカッチカチに鍛えまくったLiLiCoさんの意気込みを買い、鶴見亜門GMが両国で試合を組むことを約束した。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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