五十嵐亮太のプロ野球キャンプリポート2025

阪神・大竹耕太郎が語る「スローボール」の極意、恩師・岡田監督退任で変化は? ホークス時代の後輩に五十嵐亮太が直撃!

構成:スリーライト

五十嵐亮太さんが阪神の主力3選手にインタビュー。第二弾は大竹耕太郎投手 【写真:スリーライト】

 野球評論家の五十嵐亮太さんが阪神・宜野座キャンプを取材し、投打のキーマンである才木浩人投手、大竹耕太郎投手、近本光司選手に直撃インタビュー。二人目は、2年連続二桁勝利を挙げた左のエース・大竹投手だ。「これまでで一番きつかった」という自主トレで徹底的に体を鍛えてキャンプインした大竹投手。ここまでの仕上がり具合や今季への意気込みのほか、ソフトバンク時代にチームメイトだった五十嵐さんがぜひ直接本人に聞いてみたかったという「スローボール」についても深く切り込んだ。

自分の限界を超えた1月の自主トレ

和田毅さん(右)との自主トレに励む大竹。今年がこれまでで一番きつかったという 【写真は共同】

五十嵐 ここまでの仕上がり具合はいかがですか?

大竹 仕上がりはまだまだの状態ですが、1月に和田毅さんの自主トレに参加して体の土台の部分を作ることができました。体力面の基礎的な部分や体の強さといった1月にやってきたことを、これから開幕までの期間で磨いていくイメージです。枝葉の部分はこれからつけていくので、今はつなぎの段階ですね。継続して体を鍛えながら、細かいところも気にしていく時期だと思っています。1月は人生で一番きつかったです。

五十嵐 そんなに追い込んだんですね。体重も増えましたか?

大竹 そうですね。今で93キロくらいです。89キロくらいで自主トレに入って、一番重いときで95キロくらいありました。

五十嵐 すごいですね! そんなに? 食事量も相当ですよね?

大竹 頑張りました。五十嵐さんも現役時代によく食べたかと思いますけど、食べられるというのも才能だと思います。一緒に自主トレしていた前田純投手(ソフトバンク)とか若手はなかなか食べられなくて、夜の23時頃まで居残って食べていました(笑)。トレーニングと食事によって、夏場の調子の波も小さくなってきたなと実感しています。

五十嵐 体の土台の部分をしっかりさせようと思ったのはどういった理由からですか?

大竹 和田さんの自主トレに行くまでに自分でいろんなトレーニングをしてきましたけど、投げ方がどうだとか、枝葉の部分ばかりを気にしていました。いざ和田さんの自主トレに参加してみると意外と気合いというか根性というか、細かいメカニックの部分は意外と考えずに、自分の限界にチャレンジしていく練習が多かったんです。「あ、これか!」と思いました。

五十嵐 今までの自分にはなかった部分がありましたか?

大竹 僕は考えることが得意な分、自分で限界を作ってしまっていました。「自分ってこういうもんだろう」という決めつけが、自分の可能性を狭めていたんです。自分が「ここまでだ」と思った時点で、そこまでしか行けない。ここ数年で感じたことです。

五十嵐 その土台ができてこれからだと思いますが、ボールの変化、フォームの変化は感じていますか?

大竹 ランニングで20本走っていたものが30本フォームを崩さずに走ることができるようになれば、投げる方も必然的にフォームを崩さずに投げられるようになります。そういった持久力が試合でのイニング数につながってくると思いますし、耐久性も年々良くなっていると実感しています。あとは調子が崩れてきたときの対処法の引き出しがより増えてきました。メカニックの部分への理解も深まってきているので、状態が落ちてきたからといって変に慌てることもなくなってきました。

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