バドミントン日本代表、新体制で大堀HCが掲げた「五輪メダル3個」は苦難の道
2025年から新しく就任した大堀ヘッドコーチ(右)。左は、朝倉強化部長 【平野貴也】
世界と伍する戦力を有するが、世界ランク上位でなければ自費派遣となる事情もあり、今後を見据えた強化は前途多難だ。後述するが、混合ダブルスで五輪2大会連続銅メダルの渡辺勇大(BIPROGY)が代表に入っていなかったのは、この辺りの事情を含めて辞退した可能性がある。
2028年ロサンゼルス五輪の目標は、前体制超えのメダル3個
財政難により、従来通りの強化は不可能
大堀HCも「20数年にわたって、日本が世界で勝てない時代から、一躍世界のトップに押し上げてくださった朴さんの功績は素晴らしい。私なりの考えを組み込みながら、今までの流れを継承していければと思っている。ただ、実際に予算等の関係で同じようにできるかというと、そうでもない状況。手法としては変わってくるかもしれない」と従来通りの強化策は実施できない状況を認めた。
A・B代表を廃止して協会派遣を入れ替え制へ、代表合宿は復活
主要国際大会の派遣はTCPが中心となるが、選手のコンディションやランキングの状況によって協会派遣選手を決める方針とした。ただ、協会派遣以外の選手は、代表選手であっても自費派遣。パリ五輪前から協会は財政難により、五輪出場選手以外は自費派遣としている。実質、トップ選手のみ派遣する形が多くなりそうだ。パリ五輪直前から中止が増えていた大会前代表合宿は基本的に復活させる方針だが、毎回実施できるかどうかは分からないという。