静かに始まるレッドブルの改革 大宮アルディージャは翼を授かるか
J3から来季J2に昇格する大宮アルディージャ。10月から運営会社がRB大宮に代わり、レッドブルグループとしての歩みが始まっている 【平野貴也】
大宮アルディージャは、NTT関東サッカー部を母体として1998年に誕生。NTT東日本が株式を保有するエヌ・ティ・ティ・スポーツコミュニティ社が運営していたが、オーストリアに本社を置くレッドブルに株式を譲渡。Jリーグで初めて外資系企業単独オーナーのクラブとなり、10月からRB大宮という新会社での運営体制となった。レッドブルのスタッフが公の場で今後について話すのは、初めてだった。
新チーム名は「大宮アルディージャ」+「RB」か
マーケティング部門の責任者であるフィリッピ・ブンダリヒ 【平野貴也】
変更点に関しては、マーケティング部門のトップであるフィリップ・ブンダリヒが、質問に回答する形でチーム名に言及し「これまでにいろいろな方々が携わって、大宮アルディージャというチームが作られてきた。アイデンティティ、ファンの皆様の思い、ローカルコミュニティの皆さんのつながり、歴史――そういったものをすべてリスペクトしながら、大宮アルディージャという名前は残したいと、私たちは思っている。グローバルというところを考えた中でRBと付けさせていただいた」とレッドブルグループをイメージさせるRBをチーム名に加えることを示唆した程度。内定情報としての言い方だったが、正式な発表は行わなかった。
2025年は移行期間、5年間での国内トップクラブ飛躍を描く
メディアに向けてビジョンを説明する、レッドブルサッカーのマリオ・ゴメスTD 【平野貴也】
これも、レッドブルのサッカー部門を統括するマリオ・ゴメスTDが質問を受けて「2030年という目標を掲げたが、数字にとらわれ過ぎない方がいいと思っている。サッカーでは、すべてが思ったとおりにはいかない。私自身が(選手としてドイツのバイエルン・ミュンヘンからスペインの)バルセロナに行きたいと言ったときに(イタリアの別クラブである)フィオレンティーナに行ったように、いろいろな変化がある。そこに向かって、地に足をつけながら、継続的にいろいろなことを分析して改善して発展させていく。特に育成も、トップも継続的にやっていくことが大事。(目標達成が)2029年か2031年かもしれないが、そこに向かっていく目安としてやっていく」と説明するに留めた。