連載:高校野球2024・夏の地方大会「エリア別大展望」

高校野球「実力校ランキング・24年夏」神奈川編 今年も「4強」中心だが、その中でも1位に推すのは…

大利実
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全国制覇を果たした21年センバツを最後に甲子園から遠ざかっている東海大相模だが、この夏は十分にチャンスがあるだろう 【YOJI-GEN】

 7月5日の開会式を経て、7日に戦いの火ぶたが切られる神奈川大会。全国屈指の激戦区を勝ち抜くのは、果たしてどの高校か。神奈川県の高校野球に精通する大利実氏は、2010年以降に優勝した実績がある慶応、横浜、東海大相模、桐光学園の4校が今年も有力と見るが、春季大会を制した武相など「4強」の牙城を崩す可能性を秘めたチームも少なくない。

東海大相模は投手層の厚さでライバルに勝る

 昨秋、今春と決勝進出校の顔ぶれがすべて違い(秋=桐光学園、横浜/春=武相、東海大相模)、夏も紙一重の戦いが予想される。

 混戦模様のなかで、投打のバランスに優れているのが秋四強、春準優勝の東海大相模だ。

 最大の強みは、198センチの超大型左腕・藤田琉生(3年)、最速149キロの本格派・福田拓翔(2年)を中心とした投手陣である。ここに、「春の大会後、特に良くなっている」と原俊介監督が語る高橋侑雅(3年)、塚本空輝(3年)が控え、投手層の差でライバル校をわずかにリードする。

 打線は、中村龍之介(2年)、金本貫汰(2年)、長尾幸誠(3年)の中軸の破壊力が光る。一方で、関東大会の準々決勝で完封負けを喫したように、「打てないときにどうやって点を取るか」が課題でもある。原監督はチームが目指す「つなぐ野球」を今一度徹底し、効果的なフォアボールや進塁打の重要性を説いている。
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著者プロフィール

1977年生まれ、横浜市出身。大学卒業後、スポーツライター事務所を経て独立。中学軟式野球、高校野球を中心に取材・執筆。著書に『高校野球界の監督がここまで明かす! 走塁技術の極意』『中学野球部の教科書』(カンゼン)、構成本に『仙台育英 日本一からの招待』(須江航著/カンゼン)などがある。現在ベースボール専門メディアFull-Count(https://full-count.jp/)で、神奈川の高校野球にまつわるコラムを随時執筆中。

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