連載:高校野球2024・夏の地方大会「エリア別大展望」

高校野球「実力校ランキング・24年夏」兵庫編 選抜準優勝の報徳を本命にできないほどハイレベル

松倉雄太
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春の選抜で2年連続準優勝の報徳学園だが、夏の甲子園からは18年を最後に遠ざかっている。今朝丸、間木のWエースを中心に6年ぶりの出場を目指す 【写真は共同】

 152チーム(参加校数は157)によって争われる今夏の兵庫大会。近畿を中心に高校野球を追い続けるライターの松倉雄太氏が、その中から有力10校を選び、各校のキーマンなどを挙げながらランキング形式で紹介する。春の県大会を制し3年連続甲子園出場へ視界良好の社や、センバツ準優勝校の報徳学園以外にも力のあるチームが多く、今年は例年にも増してハイレベルな戦いが繰り広げられそうだ。

9季連続4強以上の社は3連覇を目指す

社は昨夏の甲子園を経験している福田、西垣(右)のバッテリーがチームの核だ。3年連続の夏の全国選手権出場となれば、兵庫県では50年ぶりとなる快挙 【写真は共同】

 兵庫大会は6月30日に開会式のみを行い、試合は7月6日にスタート。順調に日程が消化されていけば28日に決勝が行われる予定だ。今大会から決勝は昨年までの13時ではなく、午前10時開始となる。

 秋は報徳学園、春は社が制した。今年も公立・私立が入り交じった群雄割拠で、姫路西、神戸、滝川といった進学校にも注目選手がいる。ここまでの公式戦の結果や内容を踏まえながら、ランキングを通して今夏の兵庫大会を占ってみたい。

 ランキング1位は3連覇を目指す社。昨夏優勝、秋3位、春優勝で、21年夏以降9季連続ベスト4以上と安定した成績を残している。近年、明石商や神戸国際大付には相性が良く、逆に報徳学園にはなかなか勝てていない。

 昨夏、甲子園のマウンドを踏んだ右腕・福田海晴(3年)と捕手・西垣琉空(3年)のバッテリーが中心で、主将を務める遊撃の尾崎寛介(3年)ら守備が安定した選手が多い。打撃のほうも投手兼任の外野手・長谷川佑守(2年)ら勝負強いバッターが揃い、戦力は昨年以上と見る。

 日大三(西東京)に初戦で敗れた昨夏の悔しさをバネに、1年かけて「甲子園で勝てるチーム」を作り上げてきた。72~74年の東洋大姫路以来、50年ぶりとなる3連覇に挑む。
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著者プロフィール

 1980年12月5日生まれ。小学校時代はリトルリーグでプレーしていたが、中学時代からは野球観戦に没頭。極端な言い方をすれば、野球を観戦するためならば、どこへでも行ってしまう。2004年からスポーツライターとなり、野球雑誌『ホームラン』などに寄稿している。また、2005年からはABCテレビ『速報甲子園への道』のリサーチャーとしても活動中。

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