連載:高校野球2024・夏の地方大会「エリア別大展望」

高校野球「実力校ランキング・24年夏」愛知編 “夏4連覇”の偉業に挑む愛工大名電の行く手を阻むのは?

尾関雄一朗
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激戦必至の愛知大会だが、尾関氏が実力ナンバー1に推すのは今春の東海大会を制した中京大中京。とりわけエース左腕・中井を擁する投手陣は盤石だ 【尾関雄一朗】

 例年通り「私学4強」がリードしそうなこの夏の愛知大会(6月29日開幕)だが、昨秋の東海大会を制し、今春のセンバツに出場した豊川をはじめ、その他の強豪校も実力は遜色ない。甲子園切符をかけたハイレベルな争いが繰り広げられそうだが、はたして“夏4連覇”の偉業に挑む愛工大名電の行く手を阻むチームは現れるのか。東海地区のアマ球界事情に精通する尾関雄一朗氏が選んだ、実力校ランキングトップ10の顔ぶれを紹介する。

投打の戦力が上昇一途の中京大中京

「私学4強」と呼ばれる私立の名門4校と、同じく私立で今春のセンバツに出場した豊川。夏の愛知大会はこの5校を中心に優勝争いが展開されそうだ。

 その中でも実力ランキングの1位には、中京大中京を推したい。20年ぶりの優勝を飾った今春の東海大会では、初戦と決勝でロースコアの接戦を勝ち切るなど内容も良かった。多くの選手が活躍し、戦力の上昇度が著しい上、この大会を通して、従来に比べて飛距離が落ちるとされる新基準の金属バットでの戦い方にも見通しが立ったようだ。

 高橋源一郎監督は大会後、「こういう競った展開をモノにしていかないと夏も勝てない。バントや機動力を中心にしながら、攻撃力をさらに高めたい。四球やミスで崩れない守備力も大前提になる」と話し、夏までの最終仕上げに余念がない。今春、臨時コーチに招いた荒木雅博氏(元中日)の指導も効果を発揮している。
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著者プロフィール

1984年生まれ、岐阜県出身。名古屋大を卒業後、新聞社記者を経て現在は東海地区の高校、大学、社会人野球をくまなく取材するスポーツライター。年間170試合ほどを球場で観戦・取材し、各種アマチュア野球雑誌や中日新聞ウェブサイトなどで記事を発表している。「隠し玉」的存在のドラフト候補の発掘も得意で、プロ球団スカウトとも交流が深い。

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