審判資格を持つグラビアアイドルがFC東京を激推し!  鈴原すず的、国立観戦のススメ

馬場康平

聖地・国立で至極のフットボール劇場開演

国立での試合では、ドローンショーなどの演出も楽しみにしているようだ 【鈴原さん本人提供】

──ここからは国立のお話を聞きたいんですけど、国立競技場って実際行かれたことあります。

 はい、何度かあります。優勝した2020年のルヴァンカップ決勝のときも行きましたし、その前だとまた森重選手の話になっちゃうんですけど、2013年の浦和レッズ戦にも行きました。

──久しぶりに勝った試合ですね。

 そうです、そうです。3対2で勝った試合だと思います。最後に平山相太選手が決めて、森重選手が2点目を取った試合だと思います。

──すごいですね。本当に好きなんですね(笑)。旧国立も新国立でもサッカー観戦したことがあるんですね。では、国立の観戦のおすすめポイントをお願いします。

 国立は広さもそうなんですけど、今の新国立が観客席がすり鉢状になっているので、サポーターの皆さんのすごい声援とかがすごく響くんです。やっぱり来る人も多いので、迫力もすごいです。サッカーってファン・サポーターの声援に惹かれて応援し始める方とかもいらっしゃるぐらいなので、ぜひ初めての方には国立で応援の迫力を味わっていただきたいと思っています。

旧国立も新国立(写真)でも観戦したことがあるという鈴原さん 【鈴原さん本人提供】

 あとは演出がすごいじゃないですか。 花火とか、あと昨シーズンの多摩川クラシコではドローンショーもやっていたりとか、今度の国立も花火とレーザー光線の演出があると聞いています。ああいう非日常空間を味わえる演出は、あの場所でしか味わえないと思っています。首都のFC東京だからこそ、あれほど豪華にできるところもあると思うんです。きっとサッカーを好きになってくれるきっかけにもなると思うので、初観戦が国立だったらすごくいいなって思います。

──小さいときから選手もそうですけど、ファン・サポーターも見てきたと思います。東京のファン・サポーターってどんな存在ですか?

 東京のファン・サポーターは一部の方は熱烈な方が多くて最初は怖いって思っていたところもあるんです。でも、やっぱり東京が熱狂というぐらい、本当に熱い方たちの集まりなので本当にすごいと思います。きっと良くも悪くも東京のいいところなのかなって思います。

──サポーター目線で、ここが面白いよっていうところって何かありますか?

 個人的には、ファン・サポーターの皆さんがアウェーに行った先で現地のおいしいモノを食べ尽くすじゃないですか。だから、イナゴって呼ばれていて漫画化されているぐらいだったので……。

──そんなことも知っているんですね。

 私の家族はあまりアウェーには行かなかったので、いつもテレビ観戦になっちゃうんです。だけど、そうやって現地に行ったサポーターの皆さんが、いろんなモノを食べているっていうのをSNSとかですごいなって見るのも好きでした。

──ちなみにスタジアムグルメってなんか食べたことありますか?

 つきぢ松露の卵焼きはよく食べていて、あとは青赤パークでそのときに気になったモノをよく食べています。あと最近だと、くってけ亭も好きでした。今年から出店がなくなっちゃって残念ですけど、本当に美味しかったです。

鈴原さんが推す青赤の選手たち

FC東京の練習場・小平グラウンドを訪れた鈴原さん。選出たちに「夢を叶えるために継続していること」と「サッカー以外に好きなこと」をインタビューしていた 【馬場康平】

──先ほど小平グラウンドで、いろんな選手と触れ合ってみてどうでしたか。

 実は練習観戦にも来たことあるんですけど、いつもはネット越しで少し距離があったんですけど。今日は目の前というか、もうほぼすぐそばにいてすっごい緊張しちゃってやばかったです。

──ちなみにどんなお話をされましたか?

 全員の選手に夢を叶えるために継続していることとか、サッカー以外に好きなこととかをお聞きしたりしました。

──どんな答えが返ってきました。

(バングーナガンデ)佳史扶選手は映画で洋画が好きって言っていました。松木選手は高校時代から国立に縁がある選手なので『特別な思いとかありますか?』って話をしたら、それこそ高校サッカー選手権で優勝した特別な場所なので『勝ちたい』と話をされていました。森重選手には『今までこう指導者の方とかに言われた言葉で、なんか印象に残っていることはありますか』と聞いたら、広島にいた中学校の頃に体育の先生がずっと『継続は力なり』というのを言っていたみたいで、それが今でも心に残っているそうです。その時はわからなかったけど、サッカー選手としてプロになっていろいろ経験していくうちに、本当に『継続は力なり』という言葉の意味が分かるようになったと話していました。

バングーナガンデ佳史扶(左)と映画談義で盛り上がる鈴原さん。選手のまた違う一面を引き出していた 【馬場康平】

──では、推しの選手を教えてください。

 森重選手、松木選手と、あと新加入の荒木(遼太郎)選手と、小柏選手、あと佐藤(龍之介)選手、俵積田(晃太)選手をオススメします。

──一言ずつでもいいので推しポイントを教えてください。では森重選手と松木選手からお願いします。

 森重選手はさっき言った通り、やっぱり冷静な試合運びが魅力です。ベテランというのもあるとは思うんですけど、すごく落ち着いたプレーをされていてここぞの守備の場面ではすごく熱いところもあるのでそういうところをぜひ実際に試合会場で見てほしいと思います。松木選手はメンタルがめちゃめちゃ強くて、観客が多ければ多いほど楽しむタイプで緊張とか全然しないという風に言っていました。そこがすごいなって思うんですけど、メンタルの強さとフィジカルの強さを持ち合わせていて今後の日本代表を背負っていく若手の一人だと思うので、ぜひ注目してほしいです。

──若手の佐藤選手と俵積田選手は。

鈴原さんが「将来代表を背負う存在になってほしい」と期待する佐藤。「すべてのプレーがすごいからワクワクする」とのこと 【写真:(C)FC TOKYO】

 佐藤選手も松木選手のように将来の日本代表を背負う存在になってほしいなと思っていてU-17日本代表で10番を背負っていたときも、何か一つというよりもいろんなプレーが本当にすごかったんです。パスだったり、シュートだったり、本当に一つ一つのプレーがすごくて。ボールを持った時に、何かやってくれそうみたいなワクワク感がすごいある選手だなって思っています。まだ1個下なので、これからがすごく楽しみだなって思っています。

 俵積田選手はもう前へ前へ進んでいくドリブルが本当にすごくて、一度走り出したら全然止まらないところも見てほしいです。

──新加入組の荒木選手と小柏選手は。

 荒木選手は今季東京に入ってからすごく輝いていると思うんです。そこは本当に外から見た感想なんですけど、テクニックが本当にすごいです。この間の広島戦もスタジアムで観戦したんですけど、相手DFがカットに来ている中で、華麗に交わしててからのシュートもすごかったですし、最初の位置取りが良かったと思うんです。最初にまずあの場所に入ったのが絶対に良かったと思っていて、相手も警戒していたはずなのに、そこに入り込んだのがすごいと思いました。開幕戦のセレッソ大阪戦も、荒木選手が得点してくれたからこそドローに追いつけたので。昨シーズンは攻撃力が不足していた面もあったけど、よくぞ来てくださったって思います。まだレンタルなので、ぜひ東京に来てと、心の中で思っています。

 私は、昨年までの北海道コンサドーレ札幌は小柏選手が中心のチームだったと思っていました。今と、小柏選手がいた時のチームって大分変わったなという印象があるぐらいです。やっぱり速いじゃないですか。ボールが来て裏に抜けるのも速いですし、ボールを持ってからのキレもすごいと思います。練習試合はいつもハイライト動画を毎回見るようにしているんですが、この間の横浜FCとの練習試合の時にヤン選手がパスを出してシュートという連係もすごかったので、このホットラインをスタジアムでも見たいなって思いました。

3級審判員資格も取得した、あふれるサッカーへの思い

観戦の“ハードル”を下げる活動をしていきたいという鈴原さん。独自の視点で、サッカーの魅力を伝えていきたいと語ってくれた 【馬場康平】

──今、変わろうとしている、FC東京にはどうなっていってほしいですか? また、ここは変わって欲しくないというところはありますか?

 やっぱり優勝はしてほしいです。でも、勝ちたいって声に出しているだけじゃ多分勝てないかなって思うので。まだ始まったばかりですし、今シーズンは本当に期待しているので頑張ってほしいと思います。サポーターと選手の距離がFC東京は近いと思っていて、そこが良さでもあると思うので、そういうところは変わらずにいてくれたらうれしいかなと思いますね。

──今春、高校を卒業され、鈴原さんとしてはこれからどんな活動に力を入れていきたいですか? また、今後サッカーとはどう関わっていきたいと思っていますか?

 グラビアのお仕事は引き続き頑張りつつ、サッカーや、俳優業、バラエティにも力を入れていきたいです。また、声と、音楽関連のお仕事もやりたいと思っています。自分から可能性を狭めることなく、いろんなことに幅広く挑戦していけたらと思っています。

 また、サッカーが好き=詳しくて当たり前という考えの人が一定数いて、好きだけど詳しくない人や、最近サッカーに興味を持った人、よく女性などが“にわか”と言われて攻撃されることもあります。それを変えたくてもっと“ハードル”を下げて、興味を持つ人を増やしていきたい。好きという気持ちを知識量で否定することなく、むしろ一緒にサッカーの楽しさを育んでいけるタレントになりたいと思っています。それが、私の目標です。色々な人と一緒に、楽しさを分かち合いながら、詳しい知識も徐々に発信していってサッカー界を盛り上げていきたいです。私はサッカーとそういう関わり方をしていきたいと思っています。大好きなFC東京さんともこれからいっぱいお仕事できればとてもうれしいですし、FC東京の魅力を伝えることはもちろんJリーグも海外サッカーも大好きなので、いろいろな人にサッカーの魅力を伝えていきたいです。1番は“架け橋"のような役割になれればいいなと思っています!

──そうした活動に、審判員資格も生かしていきたいですか?

 個人的な意見ですが、審判員の視点を知らずに一方的にたたくのは良くないと思っています。判定に無理に納得してほしいわけではなく、必要以上にキツい言葉でたたいたりしないような雰囲気づくりができればいいと思っています。お互いをリスペクトし合える関係をつくっていきたいし、サッカーを知らない人に聞くと、よくサポーターが怖いと言われてしまうので、そうしたイメージを少なからず払拭できるのかなと思います。それと、審判員の人手不足が深刻なので、審判に興味を持って挑戦してくれる人も増やしていきたいです。審判の大変さや、審判がいて試合は成り立つという大切さなど審判の魅力も、実際に審判活動をしている私だからこそ、伝えていきたいと思っています。

──4月3日(水)の浦和レッズ戦と7日(日)の鹿島アントラーズ戦に向けてそれぞれ期待するところを教えてください。

 新国立での試合は、これまで負けていないし、いつも強いと思っているので、もちろん勝利して欲しいです。開幕から3試合は失点が多かったので、きっと今対策はされている真っ最中だと思うので。それが実際に試合でカタチとして現れてくれたらいいなって思います。今のFC東京は例えばセカンドボールを拾わせないとか、そういったところ改善していけたら絶対に強くなるんじゃないかなっていう風には思っています。実際に、攻撃陣は得点も取れているし、いい選手も入ってきたのでゴールも決めてほしいです。

──ちなみに試合当日はどちらか観戦予定ですか?

スケジュールが空けば絶対に行きたいと思っています。

──ぜひ、勝利の女神になってください。

いやいやいや。ありがとうございました。

鈴原すず

【本人提供】

2005年9月4日生まれ。2023年1月30日にヤングマガジンにてグラビアデビュー。週刊少年サンデーやスピリッツ、ヤングガンガンなどの表紙に登場。2023年10月27日にはファースト写真集『すずのゆめ』を発売。趣味はサッカー観戦で審判員資格3級を持ち、『第32回全日本高校女子サッカー選手権』のナレーションやサッカー応援番組の出演など、グラビアだけでなくサッカーの仕事でも活躍中。

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著者プロフィール

1981年10月18日、香川県出身。地域新聞の編集部勤務を経て、2006年からフリーに。現在、『東京中日スポーツ』等でFC東京担当記者として取材活動を行う。2019年に『素直 石川直宏』を上梓した。

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