侍ジャパン再始動! WBC連覇へ、その未来を占う

大谷翔平を巡る「史上最大級の争奪戦」の行方は? 捨てきれないエンゼルス残留の可能性とその根拠

杉浦大介
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ア・リーグの本塁打王に輝き、二度目のMVP受賞も確実視される大谷には、メジャーの10~20球団が関心を寄せているという。争奪戦の決着は12月下旬とも 【USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】

 今年3月の第5回WBCで日本優勝の立役者となった大谷翔平。2023年シーズン終盤には右肘にメスを入れたが、その絶対的な評価が揺らぐことはなく、フリーエージェントとなった今オフ、メジャーの複数球団による「史上最大級の争奪戦」が繰り広げられている。はたして大谷は、どこへ行くのか。その去就は、二刀流継続の決断、さらには3年後の次回WBCで連覇を目指す侍ジャパンにも小さくない影響を及ぼすだろう。「ドジャース大本命」の報道が米メディアの主流になりつつある中、NY在住のライター、杉浦大介氏は「エンゼルス残留」の可能性を捨てきれずにいる。

大谷争奪戦はまだプロローグの段階

「全30チームが彼に興味を持っている」、「彼を欲しくないチームなど存在しない」──。

 現地11月7日からアリゾナ州スコッツデールで開催されたGM会議中、何度そんな言葉を聞いただろう。

 “彼”とはもちろん、大谷翔平のことである。メジャー各チームのGM、編成責任者が参加するイベントに大谷本人が出席したわけではなく、鍵を握る代理人のネズ・バレロも会場となったオムニ・スコッツデール・リゾートホテルには一度も姿を見せなかった。それでもストーブリーグの開始を告げるGM会議の最中、話題の中心は常に“ショーヘイ・オータニ”。大谷の巨大な影が常にちらついていた印象がある。
 
 過去3シーズン、“二刀流”で大活躍した大谷は、ワールドシリーズ終了とともにフリーエージェント(FA)を取得した。ロサンゼルス・エンゼルスとの5日間にわたる独占交渉期間中に話はまとまらず、ここで全チームとの交渉が解禁に。史上最大級の争奪戦が幕を開けることになった。
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著者プロフィール

東京都生まれ。日本で大学卒業と同時に渡米し、ニューヨークでフリーライターに。現在はボクシング、MLB、NBA、NFLなどを題材に執筆活動中。『スラッガー』『ダンクシュート』『アメリカンフットボール・マガジン』『ボクシングマガジン』『日本経済新聞・電子版』など、雑誌やホームページに寄稿している。2014年10月20日に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)を上梓。Twitterは(http://twitter.com/daisukesugiura)

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