米アナリストを魅了した侍たちのプレーと“気遣い”  「マイアミで会いましょう」に栗山監督はどう答えた?

丹羽政善

バーランダー氏と栗山監督との絆は、大谷翔平の取材から生まれた 【Photo by Mary DeCicco/WBCI/MLB Photos via Getty Images】

ほとんど寝ずに日本戦を生観戦

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が、日本中で大盛り上がりしていた3月上旬、「どうせアメリカでは大学バスケットの全米選手権もあるし、誰も気にしていなかったんじゃないのか」などと囁かれていたが、当地でも思いのほか、注目されていたという。

 日本、台湾ラウンドを含めてWBCの全試合を中継したFOXスポーツのベースボール・アナリストであるベン・バーランダーは期間中、毎日朝7、8時(日本時間深夜0時。WBC期間中に時間がサマータイムに変更)から生番組を配信した。

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「これは、ちょうど台湾と日本ラウンドの試合が終わるタイミング。(米国時間では)試合開始が深夜、もしくは早朝なので、見られない人をターゲットにしたハイライト番組だったけど、思ったよりも反応が良かった」

 バーランダー自身、日本の試合は全て生で見たそうだ。

「日本の試合が行われる日には、(午前)2時に起きて、5時か5時半ごろまで家にいて、スタジオに来ていた。体を少し動かしてから、番組がスタートという流れ。ほとんど寝られなかったけど、楽しかった」

 試合中に居眠りすることもなかった。期間中、筆者は東京ラウンドでFOXスポーツのリポーターを務めた関係で、試合中に何度かバーランダーとはiMessageでやり取りを交わしたが、「ごめん、寝ていた」ということはなかった。時間が時間だけに、プロデューサーからは「無理をするな」と言われていたようだが、彼にとって“侍ウォッチ”は仕事というより趣味。大会が終わる頃には、佐々木朗希、村上宗隆、吉田正尚、近藤健介、山本由伸らの名前が、スラスラと口から出るようになった。

 元々、昨年の夏に来日し、ヤクルト、DeNAなどの試合を見に行って以来、日本のプロ野球に興味を持ち始めた。名前しか知らなかった選手のプレーを目の当たりにしてさらにのめり込み、WBCが終わってからも、日本でプレーする日本人選手の活躍をフォロー。彼のツイッターにたびたび彼らが登場するのは、そういう理由である。

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著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

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