連載:WBCで話題!あの代表選手のいま

WBC終えた“韓国のイチロー”の現在地 次に目指す高みを前に訪れた試練

室井昌也
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WBCの日韓戦でイ・ジョンフはチーム唯一のマルチ安打を記録するなど日本のファンに強い印象を残した 【写真:Getty Images】

 今年3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。野球日本代表「侍ジャパン」は1次ラウンドで韓国と同組となった。両者の顔合わせは3大会14年ぶり。関心が高まる中、韓国プロ野球を専門とする筆者には大会を前に次の質問が幾度も寄せられた。「韓国の選手で日本が警戒した方がいい選手は誰ですか?」。その問いへの答えはすぐに出た。
「イ・ジョンフです」

侍ジャパンが誇る左右エースを攻略

 1998年生まれの24歳。7年目の外野手でプロ入り以来、毎シーズン3割2分以上の打率を記録してきた左の好打者だ。通算打率3割4分2厘は歴代トップ(※昨季終了時点、3000打席以上)。昨季は2年連続首位打者を獲得し、打点王にもなった。そしてKBOリーグMVPを文句なしで手にした、誰もが認める「韓国ナンバーワン打者」だ。しかし筆者は繰り返しイ・ジョンフの名を口にすることに不安もあった。
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著者プロフィール

1972年東京生まれ。「韓国プロ野球の伝え手」として、2004年から著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』を毎年発行。韓国では2006年からスポーツ朝鮮のコラムニストとして韓国語でコラムを担当し、その他、取材成果や韓国球界とのつながりはメディアや日本の球団などでも反映されている。また編著書『沖縄の路線バス おでかけガイドブック』は2023年4月に「第9回沖縄書店大賞・沖縄部門大賞」を受賞した。ストライク・ゾーン代表。

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