熱狂的ライオンズファンの天才ピアニスト、清塚信也が語る「良いプロ野球応援歌の条件」とは?
オリックスとの今シーズン開幕戦で始球式を務めた清塚さん。ノーバウンドで内角に投げ込む素晴らしい投球で、自身2度目の大役を果たした 【(c) SEIBU Lions】
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忘れがたい伊東勤さんの逆転サヨナラ満塁弾
清塚信也(以下、清塚) 子どもの頃、西武球場(現ベルーナドーム)に近い所沢市の小手指に住んでいたのが大きかったですね。地元の子どもたちはみんなライオンズのファンでしたから、私も自然と応援するようになったんです。当時のチームには前監督の辻󠄀(発彦)さんをはじめ、平野(謙)さん、秋山(幸二)さん、清原(和博)さん、(オレステス・)デストラーデさんなどすごい選手がそろっていて、まさに常勝軍団。勝つといつも花火が上がって、その音が家まで聞こえてくるんですが、それがピアノの練習の励みになりましたね。
──ご自身も野球を?
清塚 小学校いっぱいまでは結構やっていました。スライディングをしてよく突き指もしましたが、ピアノの先生にバレたら怒られるので、レッスンでは痛いのを我慢しながら弾いていましたね(笑)。
──ご両親はよく許してくれましたね。
清塚 はい。母親が音楽に詳しくないので、「野球で使う手首のスナップはピアノのトレーニングにもいいんだよ」って、ごまかして(笑)。
──野球が厳しいピアノの練習の合間の、ちょっとした息抜きでもあった?
清塚 そうですね。毎日8時間とか10時間、ピアノの練習をしていたんですが、5分ぐらい休憩があるたびにテレビをつけて、試合の途中経過を見ていました。当時は今みたいにネットもないですから、そんな時間が本当に楽しみでしたね。
──当時で忘れられない試合はありますか?
清塚 たくさんありますけど、特に忘れられないのが1994年の近鉄との開幕戦ですね。野茂(英雄)さんに8回までノーヒットノーランをやられていたんですが、9回裏に一死満塁として、代わった赤堀(元之)投手から伊東(勤)さんが逆転サヨナラ満塁ホームランを打ったんです。電車の中でラジオ中継を聞いていて、思わず車内で大声を出しちゃいました。野球ってドラマだな、ライオンズって強いなって、あらためて思った試合ですね。
──誰のファンだったんですか?
清塚 みなさん好きでしたけど、なかでも秋山さんのスマートな走攻守には憧れましたね。その一方で、辻󠄀さんの堅実なチームバッティングとかも渋くて好きでした。ピッチャーだったら、渡辺久信さんや工藤(公康)さん。昔、小手指のレストランで偶然、工藤さん一家とテーブルが隣になって。本当は話しかけたかったんですけど、恥ずかしくてできなかった。その時、「いつか有名なピアニストになって、工藤さんと話すんだ」って誓ったんです。そうしたら数年前、息子さんの阿須加くんを介して、一緒に食事をさせていただく機会を設けていただけて。幼い頃に憧れていた気持ちが一瞬にして蘇りましたね。
『WE ARE ONE』の制作時に意識したことは
『WE ARE ONE』の制作秘話や応援歌への想いを熱く語ってくれた清塚さん。テーブルにあるのは、親交の深い源田から贈られた音符入りの特注グローブだ 【YOJI-GEN】
清塚 ついに来たか、と(笑)。
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