1試合の結果や大会成績を予想するスポーツくじ「WINNER」。スポーツナビでは、元Jリーガーの佐藤寿人さんと槙野智章さんにご協力を願い、J1リーグの試合結果を3週にわたって予想していただく。第1回目のピックアップゲームは、J1第3節から横浜FM対広島、浦和対C大阪の2カード。「データスタジアム」社が開発した対戦予測シミュレーションによる、全9カードの予想も含めて、「WINNER」を楽しむ際の参考にしていただきたい。

　1-1のドローと予想します。直近の両チームの状態を考えれば、F・マリノスの開幕3連勝が可能性としては一番高いかもしれません。しかし、昨季の1位と3位のチームの対戦で、本来の力関係で言えばどちらが勝ってもおかしくはありませんし、ここまで未勝利（1分け1敗）の広島も、決して悪いサッカーをしていたわけではないんです。

　広島としては、アウェイということもありますし、自慢のハイプレスがハマらずに敗れた第2節・新潟戦（1-2）の反省も踏まえて、ある程度、守備に重心を置いてゲームに入るのではないかと予想しています。前から奪いに行くだけでなく、新潟以上に攻撃のバリエーションが多彩なF・マリノスに対しては、「プランB」というか、より背中を取られないような守備を意識するのではないかと。そうなれば、昨季の優勝メンバーが多数残り、特に前線のコンビネーションが成熟しているF・マリノスであっても簡単には攻略できないでしょうし、膠着した試合展開になりそうな気がしています。

　広島のキーマンを挙げるなら、新潟戦で怪我から復帰した森島司選手。ここまでは前に急ぎすぎる傾向がありましたが、彼が入ることで間違いなく前線にタメができますし、昨季もホームのF・マリノス戦で2得点と相性もいいですからね。膠着した状況を打開するという意味で、「10番」にかかる期待は大きいです。

　一方、F・マリノスのキーマンは西村拓真選手でしょう。広島が守備ブロックを下げてきた場合、中央にスペースは生まれにくくなりますが、そこに差し込まなければ攻撃のテンポは上がりません。だからこそ、ライン間で勇気を持ってボールを受けられるか西村選手の立ち位置が重要になると思います。

　ただ、いずれにしても、広島はここでF・マリノスを走らせるわけにはいきませんから、とにかく相手に「気持ちよくサッカーをさせない」ことを第一に考えて試合に入ってくると予想します。アウェイではある程度、割り切って粘り強く戦い、チャンピオンチームから最低でも勝ち点1を奪って、浮上のきっかけをつかむのではないでしょうか。