ともに開幕から白星のない浦和とセレッソですが、特に浦和は、マチェイ・スコルジャ新監督を迎えて、キャンプから「ハイライン・ハイプレス」のサッカーに取り組んできたにもかかわらず、その良さがこの2試合で一切見られませんでした。

　ですから、おそらくセレッソ戦ではメンバーを含め、多少やり方を変えてくるんじゃないかと思います。今は単純に前から守備に行くだけで、攻撃に入った時にパワーが残っていない状態なので、攻守のメリハリをコントロールできる「ピッチ上の監督」が必要だと思います。

　変更を加えたいのがセンターライン。まず攻撃に関しては、1トップに興梠慎三選手を使って欲しいです。経験値が高く、頭もいい選手なので、チーム全体として行く時と下がる時のメリハリがつくでしょうし、なにより周りの選手が信頼して彼にボールを預けられる。ここまで無得点の浦和ですが、興梠選手が入ることで攻撃のバリエーションは間違いなく増えると思います。

　一方の守備でも、新加入のセンターバック、マリウス・ホイブラーテン選手のコンディションがまだ100パーセントではないように映るので、個人的には岩波拓也選手を使って欲しいです。正確なフィードが武器の彼が入れば、ビルドアップも安定するはずです。

　対するセレッソは、今は我慢の時だと思います。ハードワークがベースのサッカーですから、この試合でもカギを握るのはボランチの奥埜博亮選手。毎試合12～13キロは走れる彼の運動量で、攻撃を活性化したいところです。

　香川真司選手のコンディションはこれからだと見ていますが、新加入のジョルディ・クルークス選手の左足という武器もあると思います。前線のレオ・セアラ選手などが、いかにあの高精度のクロスを引き出せるかでしょう。

　難しい状況にある両チームの対戦ですが、僕のスコア予想は1-0で浦和の勝利。今季初のホームゲームでもありますし、スタメンに手を加えることで雰囲気も変わっていくような気がしています。ポイントは前半の早い時間帯。ここで興梠選手、小泉佳穂選手あたりがゴールを決められれば、初勝利も見えてくるはずです。